人の心はここまで見えた!最新脳科学で好感度をつかむ方法
『カズレーザーと学ぶ。』今回のテーマは『脳科学で好感度をつかむ方法』
『好感度爆上げ! モテ声の秘密は●●ヘルツ』
「日本人は見た目よりも声を重視する」という研究結果を披露したのは、東京工芸大学 工学部 森山剛教授だ。教授は声と表情を用いた実験を紹介し、日本人が声のトーンで相手の感情を判断する割合が多いことを示したうえで、声で人の本能を魅了することが可能なのではないかと語った。その際に重要なのは、声の大きさではなくトーンなのだそうで3000Hzという周波数を響かせることができれば、相手の好感度を上げられる可能性が高まるのだとか。そもそも声には基本周波数とよばれるものがあり、男性では 80〜200Hz、女性では150〜400Hzに分布しているそうだが、声を響かせることで3000Hzを混じらせることもできるため、全ての人に3000Hzを出せるチャンスがあるという。この3000Hz付近の音は、人間の耳がよく聴こうとする周波数であるため、相手の耳がキャッチしやすく聴覚神経から大脳辺縁系に伝わり、快楽物質であるドーパミンが分泌される可能性があると教授は語った。
教授はさらに発声のなかでも「い」や「え」の音は響きやすいとし、骨盤を立ててアゴが引けた状態で発音することや、腹式呼吸を意識し言葉の1文字目をはっきりと発音することで、声に含まれる3000Hzの響きを出やすくすることができるとアドバイスした。
東京工芸大学 工学部
教授 森山剛
『嫌いは好きの始まり!? 好感度UPの鍵は“パペッツ回路”』
「相手から中途半端な感情を持たれるよりも、むしろ嫌われた方が好きにさせるのは簡単かもしれない」と語ったのは、東北大学大学院情報科学研究科 兼 加齢医学研究所 細田千尋准教授だ。准教授によれば、人は初対面のとき、過去の記憶から相手と似た人物を探し出し危険かどうかを察知する習性があるそうで、脳の扁桃体(へんとうたい)という情動と関連している場所で、相手を好きか嫌いか判断するのだとか。その際、その人物に対しとても良い思い出があった場合は、快楽物質・ドーパミンが大量に放出されるという。一方で一度危険な人物と判定すると、自分の身に危害が及ばないよう“パペッツ回路”とよばれる器官を通して嫌な印象を何度もループさせ、徹底的に刷り込む。好きという感情はそれほど命に関わらないため、記憶に焼き付けられにくいそうだ。
准教授は、この仕組みを応用し、嫌いという感情を一気に引っくり返すことができれば、感情の強度は保たれたまま強い好意を導くことができると解説。脳の活動を測った実験から、苦手意識を持たれている相手に対し、さりげなく好意を抱かせるような振る舞いをすることで脳を錯覚させ、好きだという感情に導くことが可能なのだそうだ。相手と価値観を共有し、ある程度価値観が似ていると判断された場合、価値観が似ていないときと比べて2倍ほど相手のことを好きになるというデータもあわせて紹介された。
東北大学大学院情報科学研究科 兼 加齢医学研究所
准教授 細田千尋
『脳科学からみた美しさの正体 アートを使って人を魅了する方法』
関西大学文学部心理学専修 石津智大教授は、アートを見て美しいと感じる美的感覚と恋愛感情に密接な関係があることを明らかにした。そもそも人間は、調和のとれた色や、柔らかで優美な曲線など、普遍的に好むものを共有しており、アートから美しさを感じると、脳は報酬やご褒美をもらっているような状態に近くなるという。教授によれば、この脳の反応が、恋人の顔を美しいと思っているときに起こる反応と非常に似ていることが、研究から明らかになったそうで、芸術に関する美的感覚と恋愛感情は、両者とも脳の一部分である内側眼窩前頭皮質(ないそくがんかぜんとうひしつ)が反応するなど密接な関係にある。
さらに教授はこの関係を用いた実験を紹介。人の額に電極を張り電流を流すことで、内側眼窩前頭皮質の活動をしやすくすると、少しだけ絵画や人の見た目の魅力が上がるようなデータが取得されたそうだ。詳しいメカニズムについては明らかになっていないというが、こうした美的感覚には、個人差がそこまでない可能性もあるのだという。また、相手の美意識に影響を与える方法として、『文脈効果』が紹介され、同じ芸術作品でもその説明を変えたり、同じ人でも肩書きなどを工夫することで、相手に新たな魅力を意識させることができると教授は指摘した。
関西大学文学部心理学専修
教授 石津智大