第1572回 2021.04.25 |
自然観察クイズ[前編] | 総集編 地上の動物 水中の動物 |
暖かくなり、植物や生き物の息吹を感じられる季節が到来。自然の素晴らしさを深く知るためにはその姿をじっくり観察することが大切です。
そこで今回は、2週に渡る“スペシャル企画!”これまで目がテンで観察してきた、様々な植物や生き物の映像を使い、クイズ形式にして対決しちゃいます!解答者は、所ジョージさん、酒井善史さん、桝太一アナウンサーの3人。
今回の目がテンは、「自然観察クイズ 前編」です!
動物の不思議な生態
目がテンでは、様々な動物を観察して動物たちの不思議な生態を捉えてきました!まずは、置物のように動かない鳥として、数年前から人気のハシビロコウ。
どれだけ動かないのか、ウォッチング!じっと同じ体勢をキープして、全く動かないハシビロコウ。7時間観察したのですが、なんと、およそ6時間も動いていなかったんです!実は、ハシビロコウが動かないのは餌を取るための戦略。生息地では、肺魚という空気呼吸をする魚を食べています。この肺魚、呼吸をするため数時間に1回程度水面から顔を出すのですが、ハシビロコウは、その一瞬のタイミングを逃さないよう、じっと動かず、待っているんです。
では、どんなふうに魚を捕らえるのか、実験!ハシビロコウの前にエサである鯉を泳がせてみると、ゆっくりと近づき狙いを定め、そのまま7分間動かず。そして、ついに!鯉を捕らえました!
続いても、あまり動かない動物、ナマケモノ。
こちらも、どれだけ動かないのか、ウォッチング!じっと動かず、同じ体勢をキープ。ハシビロコウと同じくご飯を食べるときは動きますが、食べ終わると微動だにせず。しかし、日が暮れると少し活発になってきました。そう、実は、ナマケモノは夜行性。でも、日があけるころには、再びじっとして動かず。24時間観察したところ、およそ19時間も動いていなかったんです!
では、ここでクイズです!
普段ゆっくりとしか動かないナマケモノですが、あるシチュエーションのときにだけ、活発に動くのですが、それは一体どんなときなのでしょうか?
正解は「水の中」!
水中ではアクティブに動いて泳ぐことができるんです!実はナマケモノは、生息地である森の川の水位が上がってしまうと、川を移動することがあります。さらに、外敵から身を守るため、自ら川に落ちて泳いで移動することもあるんです!
クイズに正解したのは桝太一アナウンサーでした。
動物の寝姿
癒し系の動物として人気の高いイルカ。そんなイルカの寝姿が特徴的なんです!水族館閉館後の夜に、シロイルカの寝姿の撮影にチャレンジ。観察から2時間、動きが少しゆっくりとなってきました。よく見てみると、目を閉じています!しかし、反対側の目は、開いています。実は、イルカは、半球睡眠という睡眠方法をとっているんです。イルカは、肺呼吸のため、熟睡すると溺れてしまったり、また、外敵に襲われたりする危険性があるため片方ずつ、脳が休んでいたのです。
続いては、貴重なキリンの寝姿。動物園のキリンの宿舎にカメラを設置し、その寝姿を観察します。午後6時30分。眠いのか体が左右に揺れ、そして座り込みました。
そのまま過ごすこと2時間、すると、首を折り曲げて、目を閉じています。これがキリンの寝姿です!
首を折り曲げて寝ているんです。しかし、眠りに入ったのもつかの間、6分後には再び動きだしました。キリンは開けた土地で生活をしているため、外敵からすぐに逃げられるように短時間の睡眠を断続的にとり、1日合計2時間程度の睡眠しか取らないのです。
続いては、ペンギンです。ペンギンの寝姿を見ると、首がありません!
首がないように見えるのは、くちばしをフリッパーと呼ばれる手羽の部分に挟んでいるから。
実はこれ、体温が下がらないように寒さ対策をして寝ているのです。羽根のないくちばしをフリッパーに挟み、温めているんです。
では、ここでペンギンの寝姿に関するクイズです!
ペンギンは、他にも変わった寝方をします。それは人間にとってみると、とても辛そうな寝方なのですが一体どんな寝姿なのでしょうか?
正解は「かかと立ち」!
ペンギンは足に羽根がないため、冷えないようにかかと立ちしているんです。でも、寝づらくないのでしょうか。その秘密は骨格にあるんです。ペンギンの足は曲がった関節ごと体内におさめられており、人間でいうと、膝をまげてしゃがんでいるような状態。そのため、前後のバランスが安定しやすいので寝ながら、かかと立ちをしても、倒れることはないのです。
クイズは全員不正解でした。
ここで早押しクイズ!
4羽の鳥の写真の中からウグイスを当ててもらいます。
ウグイスは頭から背中にかけてウグイス色と呼ばれる褐色に近い茶色をしているのが特徴。ウグイスのイメージというと黄緑色ですが、実際のウグイスは黄緑色ではなく非常に地味な色をしているんです。
クイズに正解したのは所ジョージさんでした。
驚くべき能力を持った海の生き物
様々な生き物がいる、海。目がテンは、そんな海の生き物が天敵から身を守るすべを観察してきました!
まずは、ハマグリの場合。天敵のヒトデを入れると、あっさり食べられてしまったように見えますがハマグリに変化なし。
ハマグリの天敵から身を守るすべ、その1は、硬い殻。上から貝殻に圧力をかけてみると、アサリは40kgの重さの力で割れてしまうのに対し、なんとハマグリの記録は、およそ126kg!アサリと比べて分厚い殻を持っているのです。
そして、その2は、殻を閉じる力。調べてみると、ハマグリの殻を開けるのには、およそ5.6kgの力が必要なんです。ちなみにアサリはというと、およそ1.9kgの力で開きます。アサリのおよそ2倍以上の力。
続いては、寿司ネタにもなるバカガイ。天敵から身を守るすべが、ダイナミックなんです!砂の中にいるバカガイに、天敵のツメタガイを近づけると、ジャンプして逃げます!なんと、およそ18cmも飛ぶんです。おそるべし!
高く飛べる秘密は、足と呼ばれる部分の筋肉が発達しているため。殻の大きさが同じハマグリと比較してみても大きいことがよくわかります。そのため、大きくジャンプすることができるのです。
続いては、イカ。イカの驚くべき能力は、分身術。
イカは身の危険を感じると、墨を吐き出し、敵から逃げます。このイカ墨を魚に与えてみると、近づき、パクパクと食べています!実はこのイカ墨、アミノ酸が含まれており魚にとって、おいしいもの。身代わりとなったイカ墨に敵が食いついている間にイカは逃げるのです。まさにイカの分身!
さらに、イカの能力といえば、擬態能力。周囲の状況に合わせて、体の色を変化させていきます。これは、皮膚に色の詰まった色素胞というものがあり、広がったり縮んだりすることで色や模様が変わるのです。
さらに、ある魚にも驚きの擬態能力があるんです!それは、ヒラメ。白い砂のところにヒラメを置くと色が変わりました!2分後には、砂と同化しています。
ヒラメは色を変えて、天敵から身を隠す能力を持っていたんです。
では、ここでクイズです!
擬態能力を持つヒラメですが、白い砂と黒い砂が半々に分かれている場所におくと、いったいどうなるのでしょうか?
正解は、「目がある方の砂の色になる」!
頭を黒い砂のところにおくと、全身が黒くなっています。では、頭の向きを変えると、白くなりました。ヒラメもイカと同じように、色の詰まった色素胞が広がったり縮んだりすることで色や模様が変わっていきます。
目で周囲の色を認識するため、このような色の変化になってしまうのです。
クイズに正解したのは桝太一アナウンサーでした。