日本全国の“絶品神カレー”を調査!前橋・大阪・所沢の“神”カレー店 そのこだわりや作り方とは?
毎週土曜日 午前10時30分から日本テレビにて放送(関東ローカル/TVerにて最新話を無料配信)ヒロミ、小泉孝太郎がMCを務める「オー!マイゴッド!私だけの神様、教えます」。
3月15日(土)の放送は「絶品神カレーSP」。100店舗以上のカレー店がひしめくカレーの聖地、東京・下北沢で街頭インタビュー。その中で挙がった全国のカレー店を取材するとともに、スタジオには店主の皆様にお越しいただき、ヒロミと孝太郎がそのカレーを実食した。
■油と小麦粉はほんの少し、食塩ゼロでもうま味たっぷりのチキンカレー
群馬県前橋市、中央前橋駅から徒歩1分の「GOURMAND CURRY」。店主は近藤康裕さん。
油と小麦粉は極力使っていないことが特徴。「油を多く使う、小麦粉が入っている」ことが一般的なカレーという中「油は少なめ、小麦粉はほぼ使っていないので、いっぱい食べても(他のカレーに比べて)体に負担が少ないカレーなんです」と近藤さん。
頂いたのは「チキンカレー」(1100円)。このチキンカレーの秘密は、まずバナナジュースでとろみ・コクを出すこと。二つ目はフルーティーな味わいを生み出すのがにんじんとりんごジュースであること。生のりんごではなく、あえてジュースを使うことで雑味が少なく安定感のある甘みが生まれるという。
三つ目の秘密は、うま味を引き立てるために、食塩の代わりにしょうゆなどを使っていること。四つ目は必要最小限の油でルウを作ること。
こうしたこだわりの詰まったチキンカレーを作るようになった背景としては、漫画「美味しんぼ」が好きで、そこに出てくるカレーを再現したいと思った点、3年前にカレー店を始めるまで、22年間病院で調理師として働いていた中での「極力体に負担にならないカレーってできないかなと思って」という気づきがあったという。
■「右手にスプーン、左手にシシトウ」で頂くキーマカレー
大阪府大阪市、北浜駅から徒歩3分の「Columbia8」。2018年には「ミシュランガイド京都・大阪」にてカレージャンルで唯一ビブグルマンに選出(5000円以下で提供されているお店が対象)。代表はオギミ〜ル☆さん。
頂いたのは「キーマカレー」(1000円)。オギミ〜ル☆さんは、「右手にスプーン、左手にシシトウ」と食べ方を説明。まずはトッピングされたシシトウを食べ、そのあとカレーを食べていく形で、シシトウの苦味は「スイカに振る時の塩の働き」と同じとのこと。「香りを感じやすくなります。バッティングから生まれる相乗効果、それが対比効果」とオギミ〜ル☆さん。
「大切なのは、ルーとライス以外のところに、甘い・苦い・辛い・酸っぱい、こういう施しを全部分けて置いてるんです。そうすることで、これ何かな?これ何かな?って考えながら頭で食べていただける、そういう環境作りです」というこのカレー。
「Columbia8」は東京・沖縄にも店舗があるが、ベースとなるソースは全てオギミ〜ル☆さんが仕込んでいる。門外不出のソースは、野菜や鶏肉などからとったスープに30種類以上のスパイスを使用。ライスはターメリックライスを使用。そのターメリックライスにバジルをたっぷりとふりかけ、その上から数種類のスパイスをブレンドしたミックスペッパーを。そこにソースを流し、さらに、食感・香ばしさのカシューナッツ、甘味のレーズン、塩味のインゲンのピクルスを添える。そして酸味と甘味の玉ねぎをトッピングし、苦味の素揚げのシシトウを配置したら完成だ。
オギミ〜ル☆さんはDJをしていたある日、出会ったカレーをきっかけに脱サラ。幅広いジャンルで約6年間料理の基礎を学んだ。
スパイスについては独学だといい「私DJだったんですけど、香りと音ってすごく似てるんですね。僕のイメージとしては三角形。高音からミドル、ローの綺麗な三角形がお客さんに音として届くようにイメージしながらDJするんですけど、香りにも当てはまることに途中で気づいたんです」「香りの三角形をどういう風に作ろうかなということを意識しながら作り始めたらこれが出来た」という。
■塩は一般的なカレーの約2倍 名店がラムキーマカレーの作り方公開
埼玉県所沢市、西所沢駅から徒歩8分の「negombo33」。店主は山田孝二さん。
「ラムキーマカレー」1200円(大盛りは1750円)を頂くが、今回は「全部お教えしましょうか?」とそのラムキーマカレーのレシピを全て教えてくれることに。もちろんテレビ初公開。
4人分の場合、使用するラムひき肉は500g。それに対して、黄金比となるように他の食材の分量も決まっている。使用する材料は以下の通り(いずれも4人分)。
ラム肉500g
玉ねぎ150g
トマト缶120g
赤ワイン30g
にんにく小さじ1
しょうが小さじ1
油40g
塩10g
そしてスパイスは、
カルダモン1個
クローブ1個
赤唐辛子1本
ターメリック小さじ2
シナモンスティック1cm
花椒(ホアジャオ)小さじ2
クミンシード小さじ1/2
スパイスはスパイス販売店「Ambika」で購入、油は「小川食品工業」の「こめ胚芽油」、塩は「シママース本舗」の「シママース」がおすすめとのこと。
調理には、食材にしっかり焼き目をつけられるよう熱量と保温力が高い中華鍋がおすすめだが、普通のフライパンや鍋でもOK。
まずは油40gを中火で熱し、ちぎった赤唐辛子1本、クローブ1個、シナモン1cm、カルダモン1個と、しょうが、にんにくを小さじ1ずつ投入。「油にスパイス、にんにく、しょうがを入れて香りをつける手法です」という「テンパリング」を最初に行うことで芳醇な香りに。
クミン小さじ1/2をフライパンに入れ、玉ねぎを炒めていく(玉ねぎは2cmほどの粗いみじん切りにすることで焼き目がつきやすくなる)。そしてハンバーグを焼くようになるべく食材を動かさずに焼いていく。「玉ねぎとラム肉は焦げる寸前まで焼いてください。焼き色をつけて香ばしい味をつくっていきます」と山田さん。玉ねぎに焼き目が付いたらひっくり返し、全体に焼き色がついてきたらOK。そしてラム肉も最初にかき混ぜた後は動かさないのが重要。焼き目を確認したら全体的にほぐしていく。
続いて入れる塩は「一般的なカレーの約2倍の量を入れています」という。これは「いろんなスパイスとか肉のうま味とかが引き立つところ」だそう。
さらにターメリック小さじ2、赤ワイン30g、ホールトマト120gを投入。約5分火を入れると油が濃いオレンジ色に変わってくるが、油の色が変わるまで弱めの中火で煮る。最後に、弾けて痺れるような辛さの花椒を小さじ2入れて完成だ。
この「絶品神カレーSP」後半戦は近日公開予定!