3月31日 後呂有紗

就職活動が始まる季節。

先日、学生の面接練習の相手をする機会に恵まれ、努力に磨きをかける美しい姿に出会いました。

 

未来を考えると、新天地や社会人としての第一歩!と、明るい言葉が浮かびますが、

当の学生たちは、それどころではない…!

本当に必死ですよね、私もそんなひとりでした。

 

振り返ってみると、私もエントリーシートを出した企業は、コピーが残っているだけで30社近く。

アナウンサーになって、就活は楽勝だったんじゃない?と言われることもありますが、

当時のメールボックスには、“お祈りメール”と呼ばれる、弊社との縁はなかったものの、幸運をお祈りしています…という文面の不採用通知が溢れ、泣きながら家に帰ったこともありました。

 

特に面接で苦労したのは、

「真面目だね。何かギャップはありますか?」という質問。

 

自分としては懸命にアピールポイントを伝えているのに、真面目の一言でまとめられ、

逆にギャップを求められる矛盾に、もはや何をアピールしていいのかも分からず、

「う~ん、意外と不真面目です…(???)」と、意味不明な回答をしたこともありました(笑)

 

そんな中、空気をガラッと変えてくれたのが、日本テレビの5次面接。

本格的に会話が始まる前に「いま朝ドラ面白いよね~」と、

当時、私の母校が朝ドラに出ていることを知っていた人事部長が、あえて話を振ってくれました。

学生の感想にも、よく笑って一緒に会話してくれる姿に、

「ここでは何を話しても受け入れて貰える」という、安心と信頼を肌に感じたのを、鮮明に覚えています。

それをきっかけに、自分の挫折や、諦めきれない思いなど、

これまでは上手くアピールしようと模範的な回答ばかりしていた話題も、

結論が出せていない正直な思いまで、溢れるように話しました。

 

今、面接官側になって、学生たちと会話すると、

内容を練って、丸暗記で臨んでいるときには、努力は伝わるものの、目が据わっている…!

しかし、より具体的な質問を受けて、経験や学びをありのままに話し始めると、

みるみる目に光が宿り、キラキラと輝いていきます。思いの丈を懸命に話すその姿は、とても魅力的に映りました。

今思うと、こうして自分をさらけ出す瞬間にこそ、素敵なご縁で結ばれるヒントがあったのかなと思います。

 

就活で、内定だ!と喜べるのは、本当に、最後の最後だけですよね。

すべての経験が良いご縁に繋がると信じて進んでほしいと、かつての自分にも、今出会う就活生にも伝えたい。

最高の出会いが訪れますように。

 

ファイト!!!

 

 

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