就職活動が始まる季節。
先日、学生の面接練習の相手をする機会に恵まれ、努力に磨きをかける美しい姿に出会いました。
未来を考えると、新天地や社会人としての第一歩!と、明るい言葉が浮かびますが、
当の学生たちは、それどころではない…!
本当に必死ですよね、私もそんなひとりでした。
振り返ってみると、私もエントリーシートを出した企業は、コピーが残っているだけで30社近く。
アナウンサーになって、就活は楽勝だったんじゃない?と言われることもありますが、
当時のメールボックスには、“お祈りメール”と呼ばれる、弊社との縁はなかったものの、幸運をお祈りしています…という文面の不採用通知が溢れ、泣きながら家に帰ったこともありました。
特に面接で苦労したのは、
「真面目だね。何かギャップはありますか?」という質問。
自分としては懸命にアピールポイントを伝えているのに、真面目の一言でまとめられ、
逆にギャップを求められる矛盾に、もはや何をアピールしていいのかも分からず、
「う~ん、意外と不真面目です…(???)」と、意味不明な回答をしたこともありました(笑)
そんな中、空気をガラッと変えてくれたのが、日本テレビの5次面接。
本格的に会話が始まる前に「いま朝ドラ面白いよね~」と、
当時、私の母校が朝ドラに出ていることを知っていた人事部長が、あえて話を振ってくれました。
学生の感想にも、よく笑って一緒に会話してくれる姿に、
「ここでは何を話しても受け入れて貰える」という、安心と信頼を肌に感じたのを、鮮明に覚えています。
それをきっかけに、自分の挫折や、諦めきれない思いなど、
これまでは上手くアピールしようと模範的な回答ばかりしていた話題も、
結論が出せていない正直な思いまで、溢れるように話しました。
今、面接官側になって、学生たちと会話すると、
内容を練って、丸暗記で臨んでいるときには、努力は伝わるものの、目が据わっている…!
しかし、より具体的な質問を受けて、経験や学びをありのままに話し始めると、
みるみる目に光が宿り、キラキラと輝いていきます。思いの丈を懸命に話すその姿は、とても魅力的に映りました。
今思うと、こうして自分をさらけ出す瞬間にこそ、素敵なご縁で結ばれるヒントがあったのかなと思います。
就活で、内定だ!と喜べるのは、本当に、最後の最後だけですよね。
すべての経験が良いご縁に繋がると信じて進んでほしいと、かつての自分にも、今出会う就活生にも伝えたい。
最高の出会いが訪れますように。
ファイト!!!