作品紹介 WORKS
第1章
第1章 16世紀 ルネサンス:人間の世紀
初期ルネサンスは15世紀のフィレンツェで花開きました。この西洋近代の始まりを画する時代には、古代の「再生(ルネサンス)」という理想のもと、芸術と人文主義(ヒューマニズム:古代のギリシャ、ローマ文化に学ぶという姿勢)は新たな誕生を遂げ、レオナルド・ダ・ヴィンチら天才芸術家たちが活躍しました。16世紀になると、ルネサンスはイタリア全土そして欧州各地へと拡がります。なかでもヴェネツィアは、経済的・政治的繁栄を背景に、ひときわ豪奢な都市文化を育みました。
第1章では、盛期ルネサンスの精華であるヴェネツィア派の豊かな絵画世界をおもに紹介します。16世紀初め、ティツィアーノはヴェネツィア絵画の様式に革新をもたらしました。そのダイナミックな構図、艶やかな色彩、流麗な筆触から生み出される官能的な絵画は、文字通りヴェネツィア絵画の黄金時代を先導したのです。本章では、このほか、ミラノやクレモナなど北イタリアの諸都市で活動した画家たちの作品も紹介します。16点の逸品を通して、ルネサンスからバロックへ向かう時代におけるイタリア・ルネサンスの多様性に触れることになるでしょう。
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