日本テレビ放送網株式会社(本社:東京都港区 代表取締役社長執行役員 石澤 顕、以下「日本テレビ」)は、(公財)放送文化基金にて、「ボリュメトリックビデオを用いたプロ野球中継」のテーマが第50回放送文化基金賞を受賞しましたことをご報告いたします。放送技術部門では、昨年に続き4年連続の受賞となります。
この賞は毎年、放送に関連する技術の研究・開発、あるいは放送現場での工夫・考案で効果を上げた技術により、顕著な業績を残した個人またはグループを対象に授与されるものです。
日本テレビでは、今後も積極的な新技術の導入により、皆様へ魅力的なコンテンツをお届けできるよう更なる開発を進めてまいります。
ボリュメトリックビデオを用いたプロ野球中継
ボリュメトリックビデオ技術により360度自由なカメラワークで野球中継を制作し、従来の中継では決してできなかった新しい映像体験の提供を行っています。革新的なプロ野球中継を実現させた技術・工夫が高い評価を受け、受賞に至りました。
本取り組みを実現させたボリュメトリックビデオ技術とは、選手や演者の動きを3次元データに変換することで、あらゆる方向から見た映像を鑑賞できるようにする技術です。まるでグラウンド内に入り込んだかのような選手目線の映像や、ファインプレーの瞬間に時間を止めて、上下左右自由に回り込むようなハイライト映像を作成するなど、通常のカメラでは撮影できない視点の映像を生成し、これまでにない新しい野球中継を実現しました。
●主な実績
・2023年度 先進映像協会 日本部会 グッドプラクティス・アワード 本賞
・2022年度 経済産業大臣賞(日本映画テレビ技術大賞)
・2023年度(一社)日本民間放送連盟賞 技術部門 優秀
・2022年度(一社)日本映画テレビ技術協会 第76回映像技術賞
・2022年度(一社)映像情報メディア学会 技術振興賞 コンテンツ技術賞
●受賞者のコメント
★起案/制作 佐々木聡史(スポーツ局 プロ野球中継チーフプロデューサー)
★起案/開発 篠田貴之(技術統括局 デジタルコンテンツ制作部)
★現場技術 渡邊勇二(技術統括局 制作技術部)
本取り組みは、多くの関係者の努力と協力によって実現し、多くの受賞にもつながりました。今シーズンは、生成映像のさらなる向上に加え、視聴者がVRゴーグルやスマホなどのデバイスを通じて、それぞれのアングルで視聴できる施策など、新たな要素を充実させてまいりました。今後も技術革新と創造的アプローチを融合し、新たな視聴体験を提供し続けることを目指してまいります。
●共同受賞:キヤノン株式会社、株式会社読売新聞東京本社
~過去の放送文化基金賞【個人・グループ部門】 -放送技術- 受賞歴~
()内:受賞時の年度で記載しております
●第49回 AIモザイクソフト「BlurOn」(ブラーオン)の開発
(2023年度) (共同受賞)NTTデータ
●第49回 制作系番組制作フローを効率化するDXツール『Alligator』の開発
(2023年度) (共同受賞) NEC、NTT東日本、オクルウェブ
●第48回 AI業務支援システム「エイディ」の社内開発と運用
(2022年度)
●第47回 放送同時配信を実現するクラウドプレイアウトシステムの開発
(2021年度) (共同開発)株式会社PLAY
●第45回 テレビ局におけるアンドロイドアナウンサー「アオイエリカ」の開発と活用
(2019年度) アオイエリカプロジェクト
●第44回 ロードレース中継における画像認識技術を用いた制作支援~AIを用いたReal-time Indexing~
(2018年度) 画像認識AI検討チーム(共同開発 東芝、東芝デジタルソリューションズ)
●第41回 デジタル連絡無線音声改善技術の開発
(2015年度) 放送事業用連絡無線音声改善技術開発グループ
<以降省略>
以上
日本テレビ放送網株式会社 総務局広報部