プレスリリース

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2005年06月01日

~ギャラクシー賞 贈賞式より~

 
 5月31日に都内で行われた「第42回ギャラクシー賞」贈賞式におきまして、日本テレビの2番組が、テレビ部門、報道活動部門の2部門で見事大賞に輝きました。

■第42回テレビ部門 大賞
 「笑ってコラえて!文化祭 吹奏楽の旅 完結編 一音入魂スペシャル」

 2004年の春、様々なクラブ活動の姿を追う「部活動の旅」がスタート、その皮切りにあまりに熱い吹奏楽部員たちとの出会いがありました。その姿を見た所さんの提案で、人気コーナー「日本列島 吹奏楽の旅」が誕生したのです。番組では、吹奏楽に打ち込む中・高生の部活動にまさに密着、その泣き笑いを放送してきました。
 受賞したこの作品は、足掛け8ヶ月、テープ200本にも上る膨大な取材を元に、吹奏楽の甲子園といわれる聖地『普門館』で行われた全日本吹奏楽コンクールを目指す高校生たち、その青春のすべてを2時間にまとめたものです。東北支部の青森山田高校、関東支部の千葉・習志野高校、関西支部の大阪・淀川工業高校、いずれ劣らぬ強豪校が、『普門館』めざし真っ向実力勝負でそれぞれの支部大会に挑みます。番組で追いかけてきた3校は、果たして聖地の門をくぐれるのか・・・?全国大会当日の様々な出来事もあわせて送ります。

★評価
 これまでドラマやドキュメンタリーが大賞をとることの多かったギャラクシー賞42年の中で、「バラエティ番組」として初めての受賞。ギャラクシー賞の歴史の中でも画期的な出来事として注目されました。贈賞式では、「地味」といわれがちな吹奏楽部の生徒たちにあえてスポットを当てた新鮮さ、その中で見事に生き生きとした彼らの表情を切り取ることに成功したことが高く評価されました。
 また、厳しい練習に耐えた高校生たちのすばらしい演奏を、音楽としても魅力的に撮影し、放送したことにも言及がありました。


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★受賞コメント
 バラエティでギャラクシー、しかも大賞などありえないと思っていたので大感激です。多くの審査員の支持をいただけた大賞だったこと、8ヶ月にわたるレギュラー放送集大成の完結作品に仕上げたという点でも評価をいただきスタッフの苦労が報われます。受賞盾のコメントには『娯楽と知的好奇心の絶妙のバランスが教養バラエティのあるべき姿を示してしています』との高評をいただきました。

「笑ってコラえて」チーフディレクター 小澤龍太郎

■第42回報道番組部門 大賞
 「報道特捜プロジェクト 許せない!年金資金のムダ遣いを徹底追及」

 報道特捜プロジェクトでは、年金問題が、世の中に表面化する以前の1998年から7年間にわたって、社会保険庁をはじめとする関連団体が国民の大切な年金保険料の積立金を無駄遣いしてきた実態を明らかにした。大規模保養施設(グリーンピア)の莫大な建設費、株式投資による損失、天下り法人を次々つくり官僚OBを養い続けるなど、官僚たちのやりたい放題で国民の血と汗の結晶である年金積立金が消えていった。その額は、総額5兆6千億円にも上る。
 番組では、巨大保養施設「グリーンピア」の問題点を指摘することに端を発し、株投資の失敗、豪華職員宿舎、高級公用車など、湯水のごとく年金資金を使い続けるあきれた無駄遣い、及び年金本や膨大なパンフレットの制作で社会保険庁一家を肥え太らせてきた構図を徹底追及した。

★評価
 報道の使命の一つである、報道の「持続性」に評価の力点が置かれたのが、今年の報道活動部門の特徴の一つです。報道特捜プロジェクトでは、日本の年金資金の問題を長年にわたって取り上げてきました。複雑なそのシステムを丁寧に紹介するところからスタート、視聴者の理解を促す努力を怠らず、社会に新たな問題提起をすることに成功した、その誠実な報道姿勢が高く評価されたといえます。

★受賞コメント
 「7年間にわたる地道な調査報道が、今回大賞という形で評価されたことに、番組スタッフ一同、驚きとともに喜びの気持ちで一杯です。この年金シリーズは、放送する度に、毎回視聴者から数百通を超える激励のメールやファックスが寄せられました。それらの一枚一枚に勇気づけられ、私たちはさらなる疑惑解明にむけてチャレンジし続けることができました。掛け値なしで、このシリーズは視聴者が発してきたエネルギーによって支えられたと言えます」

報道特捜プロジェクト プロデューサー 滝谷 満

■ギャラクシー賞とは
 放送批評懇談会が日本の放送文化の質的な向上を願い、優秀番組・個人・団体を顕彰するために創設されました。1963年のスタートからすでに42回の歴史をもつ、国内放送メディアの中でも大変な重みを持つ賞といえます。特徴は、キー局、ローカル局問わず全国のこの1年(2004年4月1日~2005年3月31日)の作品を対象とすること、応募作品だけでなく放送批評懇談会が自主的に番組を推奨する制度をとっていることです。
 これによって、その番組の作品性だけにとらわれず、放送された時点の時代感覚の中でよりジャーナリスティックな批評活動を行う、独自の視点を確保することができるといえます。


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