土曜ドラマ『祈りのカルテ』には業界がザワつく技術が使われていた! リアルな景色を作り出す「LSP」のスゴさを、 LSPスーパーバイザー・大屋哲男さんとプロデューサー・戸倉亮爾さんが解説!
土曜ドラマ『祈りのカルテ』には業界が
ザワつく技術が使われていた!
リアルな景色を作り出す「LSP」のスゴさを、
LSPスーパーバイザー・大屋哲男さんとプロデューサー・戸倉亮爾さんが解説!
この番組は、佐藤真知子アナウンサーがMCを務める日曜深夜のトーク番組「イントロ」は、毎回、個性豊かな方をゲストに迎え、日テレの番組の新たな楽しみ方を提案!
「イントロ」=「番宣」、みんなのキッカケになる番組です。
10月16日(日)深夜放送回のゲストは、LSPスーパーバイザー・大屋哲男さんと、ドラマプロデューサー・戸倉亮爾さん!大屋さんは映画『シン・ゴジラ』のVFXに携わった映像制作のプロフェッショナル!現在は戸倉さんと手を組み、毎週土曜夜10時放送のドラマ『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』でスゴい映像を作り上げています!
新たな技術「LED SCREEN PROCESS」
初めに、LSPスーパーバイザーとはなんぞや?という誰もが頭に浮かべる疑問を大屋さんに直撃すると…「窓の外に張ったスクリーンに映像を映して、その前で演技することでリアルな風景を作る技術を『SCREEN PROCESS(スクリーン・プロセス)』といって映画やドラマでは昔からあるんですけど、それにLEDを使ったものが『LED SCREEN PROCESS』。頭文字をとって“LSP”です」と大屋さん。そのLSPがドラマ『祈りのカルテ』でどのように使われているのか?プロデューサーの戸倉さんは「研修医の主人公が1話ごとに外科や皮膚科などいろんな診療科を回っていくので、毎回新しいセットを作るととんでもないことになってしまう。どうにかして、違う場所に行ったことが視聴者の皆さんに分かるようなやり方はないか…と考えた時に、それぞれの病室や医局の“窓の外の景色”を変えることができれば…見える景色の方角とか高さとか、位置関係の違いで雰囲気が変わるんじゃないか、と。それで大屋さんに相談しました」。なんと、ドラマの舞台となっている病院の窓の外の景色はLSPで作り出されたものだったのです!
とはいえ、外の景色を変えるだけなら従来のグリーンバックを使用する方法もありますが…そう単純な話ではないと大屋さんは言います。「普通、LEDがない場合は、セットの外側にグリーンバックを張って、後で画を入れ替えます。でもこれはこれで結構大変なことで、お金もかかるんです。リアルを追求していくと(金額が)高くなる。苦労している人が、その向こう側にいっぱいいるんです」。意外なことにグリーンバックは費用と手間が掛かると知った佐藤アナは「私も『クロマキー』と呼ばれるグリーンバックを使ったことがあるんですが、そんなにお高いものなんですか…。これからは心してグリーンバックの前に立ちます」と思わず背筋が伸びてしまいました。
日テレの連ドラとしては史上初の試み
LSPを使用することのメリットは費用面だけではもちろんありません。大屋さんは「LSPで映像を流すと、車が走る動きや、日がだんだんと傾いていく感じも出てくる。その前で演技すると、グリーンバックの前で演技するよりもリアルに自分がどこに立っているかが分かる。それはカメラを覗いているカメラマンから見てもそうだし、監督から見ても何を撮っているかが一目瞭然。現場スタッフ全体が結果をイメージしやすくなって、どこに向かって撮影をしているのかが分かりやすくなる」。そんなLSPを使用してのドラマ撮影は、とても珍しいことだと戸倉さんは言います。「現時点ではすごく少なくて、横のつながりでは『○○の現場でやるらしいぞ!』『マジで!?』って、ちょっとザワッとなるくらい珍しい。日テレの連ドラとしては初です。なので、あまりお会いしたことのない偉い人がスタジオにたくさんいらっしゃいます(笑)。出演者の皆さんもスタッフも気分がすごく高揚しています。片桐仁さん(腎臓内科医・大賀寛太役)も大興奮して、撮影が終わってもしばらく見ていたり。大人たちが新しいおもちゃを手に入れたみたいに楽しそう。すごく盛り上がっています」。
実際にLSPを手掛けた大屋さんは「自分が初めて見たときにすごくアツくなったので、きっとみんなもアツくなってるはずだなって。嬉しいです」。そんな大屋さんに、ドラマ『祈りのカルテ』の番宣=イントロを発表していただきました!それがこちら!
「このドラマの中に作りだされた新しいリアルに、あなたは気づきましたか?」
「この作品の舞台となる巨大な病院の窓外は全部LSPを使っているんですけど、視聴者にとっては、見るたびにその映像が頭の中に積み重なって、自身の中でバーチャルな病院像が出来上がると思うんです。最終回までには、“ああいう病院が、あの辺に、こんなふうにあるんだろうな”というイメージが出来上がると思うので、そのリアリティーを楽しんでもらえたら」と、ドラマの中の新しいリアルに没入してほしいと言う大屋さん。同時に、その新しいリアルを生み出しているのは決してLSPの力だけではない、とも。「LEDからくる光に対して照明のスタッフがさらにリアルな照明を当ててくれる。みんなで作っているという感覚が強い」。まさにスタッフ一丸で作り上げるドラマ『祈りのカルテ』。最後にプロデューサーの戸倉さんは「視聴者の皆さんが、3話以降は“もしかしてこれがLSP?”みたいな楽しみ方もしてくれたらいいなと思っています」。 主人公・諏訪野が産婦人科で新たな謎に挑む第3話は、10月22日(土)よる10時放送です!ぜひ“窓の外”にも注目してお楽しみください!
オンエアでは放送しきれなかったLSPの技術が生み出すドラマ制作の未来など、トーク完全版はYouTubeで!