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中米コスタリカで知る 多種多様な動植物が生き残るための生存戦略とは?【2024/1/14 所さんの目がテン!】

2024.01.22 公開

1月14日(日)放送の日本テレビ「所さんの目がテン!」は「中米コスタリカ生き物写真館SP」。去年の夏休み海外特集で訪れたコスタリカ。いかちゃんとTokyo Bug Boysの平井文彦さん・法師人響さんは、約2週間の滞在でたくさんの生き物に出会いました。今回は、未公開映像盛りだくさんのジャングルクルーズの様子やTokyo Bug Boysイチオシの生き物をお届け。

ジャングルクルーズで様々な生き物を発見

中米に位置するコスタリカ。 太平洋とカリブ海に挟まれたこの場所は日本列島の7分の1程度の面積にもかかわらず、 世界の生物種の約5%が生息していると言われており国土の約1/4が国立公園・自然保護区という豊かな自然環境に恵まれている国です。

やってきたのは、コスタリカとニカラグアの国境のすぐ近く・カニョネグロの下流にあるフリオ川です。早速ボートに乗り込み、ジャングルクルーズスタート!

最初に見つけたのは、水鳥のクイナ。よく見るとクイナの羽は水をはじいていました。水鳥の羽は油分が多いため水をはじき、体が濡れることで体温が低下するのを防いでいるそうです。

アマサギやヒロハシサギ、ゴイサギなど、次々と水鳥を発見していきます。

ヤマセミの巣も発見。日本にも生息するヤマセミは土に穴をあけて巣を作ります。鳥の巣と言えば木の上にあるイメージですが、ヤマセミは主食の魚を捕らえるため川辺の土手に巣をつくるのです。

続いて水面を観察していると、クチバシが鋭く尖ったアメリカヘビウを発見。捕食シーンを撮影できました。

メガネカイマンというワニも発見。比較的小型のワニで人を襲うことは滅多にないそうです。この川は自然保護区ではありませんが、このようにたくさんの生き物が暮らしています。その理由は、地元の人が環境保全をしているから。地域の人たちの努力で、豊かな生態系が守られているのです。

さらに進んでいくとトラフサギを発見。トラフサギはワニの赤ちゃんを狙っていました。近くには水面から顔だけを出す親のワニも発見。周囲にまぎれながら、子どもを見守っています。

風景に溶け込む生き物は他にもおり、イグアナ科に属するグリーンバシリスクも。遠くから見ると葉っぱのように見えます。

オオタチヨタカのヒナも見事に木になりすまし、じっとしていました。

さらに見つけたのは、豪快な鳴き声が特徴のホエザル。鳴くのはオスだけのようで、敵を威嚇したり、メスにアピールしたりするために鳴くそうです。コスタリカのたくさんの生き物を間近で観察でき、大満足のジャングルクルーズでした。

熱帯の森で生き物が生き残るための作戦


続いてはコスタリカの生き物の生き残り戦略を見ていきます。熱帯は湿度も高く温暖で、生き物にとって暮らしやすい環境。熱帯にあるコスタリカではいろんな動植物が暮らしています。限られた場所で生き物の種類や数が増えると生存競争が激しくなり、様々な形で、生き残るための進化が起こります。すると結果的に環境に適応した生き物が増え、さらに生物種を増やすことになるのです。

生き残るための進化とは、どのようなものなのでしょうか?

宿泊したホテルの庭先で法師人さんが見つけたのは、長いくちばしや飛び方が特徴的なハチドリ。別のホテルではニショクキムネオオハシも発見しました。その他にも、少し観察しただけであちらこちらに鳥を発見!日本で確認されている鳥の種数は約600種類ですが、その1/7の面積しかないコスタリカには約900種類の鳥がいると言われているのです。

そんな鳥たちが熱帯の森で生き残るための作戦はすみかを分けること。 

鳥が住む熱帯雨林は一年中雨が多く降る場所で背の高い木々が並び、森の上部は葉で覆われるため、森の中は暗くなります。上部の葉が生い茂った部分は林冠と呼ばれ、熱帯雨林の中でよく日が当たる場所なので、色々な動植物が密集して暮らしています。

しかし鳥の種類によっては、そんな人気スポットを避け別の場所で生活をしているものもいます。コスタリカの熱帯雨林で行われたある調査では、林冠層はオオハシ、中間層はキツツキ、下層にはハチドリ・マイコドリ、地面にオオホウカンチョウなどがそれぞれ立体的にすみ分けていることがわかりました。

このようにすむ場所を分けることで、小さな面積でも多種多様な鳥が一緒に暮らすことができる。さらにオオハシは果実、ハチドリは花の蜜などといった食べ物の差別化にもつながり、競争を避けていたのです。

続いての生き物たちが生き残るための作戦は、他の生き物を利用すること。

葉の上や木の幹、枝など植物の表面などに根を張り場所を借りて生きる着生植物というものがあります。熱帯雨林の地面、林床は場所によっては太陽の光がほとんど届きません。そのため着生植物はより多くの光を求め、地面ではなく他の植物の上に根を張り、上からの落ち葉や昆虫の排泄物・空気中の水分などを栄養に成長します。

高温多湿の熱帯の森は特に着生植物が多く、場所によっては樹皮が見えないほど大量にくっついている事もあります。様々な種類がある着生植物ですが、その中でも特に変わった生存戦略を持つものがいました。それは内側が空洞になっている木。

この木は鳥などによってタネが運ばれ、 まずは着生植物として大きくなっていきます。そして地上に向かって気根と呼ばれる根を何本も垂らし、その根は地面につくと太く成長。さらに数も増やし最終的に元の木を覆います。覆われた木は十分な光や養分を取ることができなくなり、 腐って、枯れてしまうそうです。その生態からしめ殺しの木とも呼ばれており、植物の生命力の強さがうかがえます。

生き残るための作戦・3つ目は、生き物同士協力することです。

例えば、コスタリカで発見したナマケモノは、ガと共存して生存しています。ガはナマケモノの背中に住み、ナマケモノの毛の中をすみかとしてナマケモノが出す分泌物を食べて暮らしています。

ナマケモノはガが出す排泄物が肥料となり、ナマケモノ自身の体に藻が繁殖。毛づくろいするときにこの藻を口から摂取することで、普段食べる葉っぱからでは取り入れられない脂肪分など重要な栄養源を得ているのです。ガはナマケモノをすみかとし、ナマケモノはガが作る藻を食べるという共生関係があります。

そんなナマケモノの主食はセクロピアの葉っぱ。実はこのセクロピアの木はアリと協力し合い暮らしています。試しにセクロピアの木を叩くと木の幹の穴からアリがゾロゾロと出てきました。

セクロピアの幹は、竹のように中が空洞になっており、アリはその空洞に巣を作り暮らしています。アリは、葉を食べる害虫から木を守り、セクロピアはアリに住居スペースと栄養価の高い分泌物を提供するという共生関係を築いているのです。

お互い、競い合い、協力し、共存・進化することでさらに種がどんどん増えていく。熱帯の森はまさに多様性が多様性を呼ぶ森でした。

現地で撮影したたくさんの生き物を紹介

そして今回は、Tokyo Bug Boysの2人が滞在中撮影した数々の生き物を大公開!

まずは大きな木の根元で見つけた樹皮にそっくりな柄と特徴的な角を持つ昆虫・ビワハゴロモ。

モンテベルデの宿舎の近くで出会った野生のハナグマも激写。

スタジオには特設の写真館が登場し、コスタリカの生き物写真がずらりと並びます。所さんが気になったのは躍動感あふれるツバメとヤマセミの写真。法師人さんは「近くにツバメの巣があり、そこにヤマセミがやってきたのでツバメは警戒している。ヤマセミも負けじと羽を振り上げて威嚇している」と解説。

続いてはツバメガというガの仲間の写真。ガのイメージをくつがえす美しい姿に所さんも驚いていました。


 
そしてTokyo Bug Boysイチオシの生き物も紹介。まずは、マンマルコガネ。この昆虫はその名前の通り丸くトランスフォームできるといい、ひっくり返ったのち段々と身体を丸くしていく様子を公開。平井さんは丸くなったマンマルコガネの「ピタッと収まって曲線を作っているところがポイント」と熱く語りました。

マンマルコガネはシロアリの分解した朽ち木をエサとするため、シロアリの巣周辺で見つかることがあるそうです。そのため、森の分解者の一員とも呼ばれるマンマルコガネを所さんは「トランスフォームするのに、低燃費!素晴らしい!」と大絶賛。

続いて、トンボマダラというチョウも紹介。羽が透明なことで、背景に溶け込み捕食者から身を守っているそうです。背景と見事に同化している映像も紹介しました。

こうして未公開だった数々の生き物を一挙に放送。所さんからの「撮れたときうれしかった?」という問いかけに笑顔でうなずくTokyo Bug Boysの2人でした。

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