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お魚買ったら「魚サービス」!落ち込む消費に各地で取り組み

2020.06.24 公開

落ち込んでしまった魚や肉の消費を促そうと、いま各地でさまざまな取り組みが始まっています。

■「お魚メニュー」大幅値引きの理由

脂がのった中トロなど、13点もの刺身が入った盛り合わせが6割引き。まぐろのカマ焼きや煮付けも3割引きと、今月から鮮魚などを中心に大幅な値引きをしているのは、都内にある居酒屋。

たいこ茶屋大将・嵯峨完さん「魚の消費が落ち込んでいますので、生産者の方も大変だと思いますし、お客様にとっても安く食べられる企画をやろうと」

いま落ち込んでいるという「魚の消費量」。需要が減っていることで、マグロやタイ、ウニなどの取引価格も2割ほど安くなっています。

■魚を買ったら「魚を無料サービス」

そんな中、都内の鮮魚店では魚の消費を促そうと、対象の魚を購入したお客さんに対し、魚を試供品として「無料サービス」することを始めました。

水産庁からの依頼で、6月22日から始まったこの取り組み。

鮮魚店、魚力の黑川隆英専務は「(国内の)養殖に関しては、観光業や居酒屋さん、料理屋さんで、緊急事態宣言のあとお客さまが減って需要がすべて止まってしまったことと、海外への輸出が止まったことで、在庫が多くなってしまっています」と話します。

この店では「無料配布」する魚を変えながら、3か月ほど続けていくとしています。また来週火曜日からは、関東にある鮮魚店など、127店舗がこの取り組みに参加する予定だということです。

■ネット販売の送料を無料に

いま、生産者を助けようとする動きは、広がりを見せています。

養殖マダイの産地、三重県が誇る「伊勢まだい」。さっぱりとした味わいが特徴で、この姿つくりを県外を中心に販売していましたが「コロナ前とコロナ後を比べると、発注はほとんどなくなったといっても過言ではない」といいます。

そのため、ネット販売の送料を無料に。すると、注文数は増加したといいます。

三重県漁業協同組合連合会販売部・喜畑圭司部長「養殖業は稚魚を入れてから、2年~3年のサイクルで出荷していくことで生計を立てている方がほとんどです。どこかでそれが停滞すると、出口が滞るとなかなか回復が難しいと思います」

 

■肉の消費量も落ち込み 打開策は

いま苦境に立たされているという生産者たち。消費が落ち込んでいるのは、魚だけではありません。

あっさりとした脂が特徴だという「オリーブ牛」。産地は瀬戸内海にある香川県の小豆島です。オリーブオイルを製造する際に出る絞りかすを使用したエサを食べさせ、飼育しているのが特徴です。

そんな「オリーブ牛」は、飲食店などの休業により出荷数が激減。そこで、これまでは寄付額4万円の返礼品だったロースステーキを、5月から半額の2万円としたのです。

ササハラ・笹原由里奈取締役「香川県の三豊市さんの方に協力を仰ぎまして、ふるさと納税でコロナ支援という形で。値段うんぬんよりもまずはモノを回転させるんだと、物流を止めないんだと、そちらが最優先かなと」

自身も含め、周りの生産者を助けるためにも始めたということです。

日常が戻りつつあるいま、消費の活性化も期待されています。

2020年6月23日放送 news every.より

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