白塗りの男に拉致された樋口(唐沢寿明)が目を覚ましたのは、枯れた井戸の底。そこには、4体の人骨が転がっていた!必死に冷静さを保ち、投げ込まれていた無線で助けを呼ぶ樋口。かろうじてECUと通信が繋がるも、妨害電波のせいで樋口の正確な位置が特定できない。ひかり(真木よう子)たちは無線の発信圏内にある廃止された井戸の捜索を急ぐ!
そんな中、井戸の中に設置されたスピーカーから何者かの声が聞こえる。ガスを吸った声の主は、あと1時間で井戸の酸素が尽きると告げ、さらに、「お前、人を殺したことがあるだろ?」と、樋口が警察官として犯してきた『罪』の懺悔を迫る!その口調に耳をすませたひかりは、それが、白塗りの男とは別人であることに気づくが……!
そんな矢先、街中で爆発が発生したという110番通報が立て続けに入る。樋口が罪を告白しないとさらなる犠牲者が出ると脅す犯人。さらに、井戸の中の樋口の様子が、ネットでライブ配信されていることがわかり……!?
一方、県警本部長・小野田に、白塗りの男によって殺された刈谷との関係を問う石川(増田貴久)は、白塗りの男による一連の事件の核心に近づこうとしていた……。
犯人は、樋口が『ハマの狂犬』と呼ばれるようになった過去の事件について、ネット配信の閲覧者数が1万人を超えてから公開処刑を始めると告げる。井戸の酸素は残りわずか!樋口は井戸から脱出することができるのか!?
監禁された樋口を見つけられないECU。井戸に残された酸素は残り20分に迫っていた!
さらに、配信の閲覧者数が1万を超え、犯人による樋口の公開処刑が始まる。犯人は、過去に樋口が相棒を見殺しにしたと語り出す……。かつて樋口は、麻薬犯罪のネタ元を不正に得た金で買収し、麻薬密売組織の壊滅を図っていたという。樋口の不正に気づいたのが、当時相棒だった志村弘毅。志村は、樋口と共に覚せい剤取締法違反被疑者の秋葉敬三を逮捕する際、火災に巻き込まれて殉職していた。その際、樋口は秋葉に刺されていた志村を見殺しにし、ネタ元として使える秋葉を助けたという。やりとりを聞く捜査員たちは驚愕し、ネットも炎上する中、樋口は、全て真実だと認めるが……!?
その時、石川が「本当のことを話して下さい」と樋口に語りかける。石川は、自分なりに事件の真相を調べていた。実はネタ元を買収していたのは、樋口ではなく志村。志村は、不正に得た金で息子の心臓手術を行っていた。その罪悪感から志村は、死の直前、樋口に自分より秋葉を助けるよう懇願。事件後、樋口は自分に不正な買収の疑いがかけられても、志村の息子のために口を割らずにいた。
樋口の独りよがりな正義を一蹴する犯人の言動から、樋口はある人物が犯人だと確信する。それは、樋口が助けた秋葉敬三の息子・雅也。秋葉敬三は出所後、無差別殺人事件を起こしていた。加害者家族となった秋葉雅也は世間から白い目で見られ、父を助けた樋口を逆恨みしていた……!
そんな中、ひかりの聴力を頼りに、緊急出動班は秋葉雅也の潜伏場所を突き止める! しかし、秋葉は爆弾のスイッチを取り、その場で自殺! 再び樋口の居場所の手がかりはなくなってしまう。
酸素が切れるまであと7分―。その時、井戸のスピーカーから白塗りの男の声が響く。白塗りの男は、自分が過去樋口と関わったことを匂わせて……。
最後の力を振り絞り、井戸の中を登った樋口は、井戸の出口近くに無線をひっかけ、ひかりの耳に自分の命を預ける。ひかりは、近くを通った消防車の音から位置を特定し、石川と緊急出動班の面々が到着。石川の決死の救助で、樋口は危機一髪、なんとか一命を取り留める。
小野田が白塗りの男と関係があることを確信した石川は、小野田のデスクに4人の行方不明者名簿が置いてあったことを樋口に報告する。樋口は井戸の中にあった4体の遺体との関連を直感するが……。
そして樋口は、担当医から大樹が描いたという衝撃的な絵を見せられる。それは、ひかりが大樹の母・未希を殺している絵。大樹は白塗りの男に拉致された3日間に、『母親を殺したのはひかりだ』と刷り込まれていた……! その頃、ひかりと2人きりになった大樹は、階段を降りるひかりを突き落とそうとして……。
一方、白塗りの男は、ある場所でその化粧を落としていた。その場所とは、なんと大樹の病院に隣接する医科大学の解剖室……。ついに、白塗りの男の正体が明らかに!