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#215 トランプ氏暗殺未遂 ”単独攻撃者”か

2024.07.15

事件の背景はまだはっきりしないのですが、
アメリカの大手メディアABCニュースは

容疑者について、
「過激派組織などとのつながりは
見つかっていない」
「ローンウルフによる襲撃の
 可能性が高まっている」と報じています。

日本の警察庁では、このウルフという言葉に
称賛しているようなトーンが入る懸念から
犯罪者や攻撃者であることを示す
「オフェンダー」を使い、
「ローンオフェンダー」、単独の攻撃者と呼んでいます。

いま各国で危険性の認識が高まっている
ローンオフェンダーとは?
要人警護のスペシャリストに伺いました。

○櫻井
「ローンオフェンダーとはどういった特徴がある?』

○元警視庁/セキュリティーコンサルタント
 松丸俊彦氏
「単独で自宅で行動していて、
 思想や考え方が危険になっていくのが
 外からは見えませんので
 犯罪行為をしたり
 近所の人トラブルを起こしたりしなければ
 外部からは見えにくい人たちです。
 普通に生活をしていれば警察も
 彼らと接することなく把握することがない人たち。
 今のところの情報では、
 彼を事前にローンオフェンダーとして
 把握するのは難しかったと思います」

○櫻井
「警護の現場でも
 ローンオフェンダーへの対策というのは
 頭を悩ませる1つの要因でしょうか?」

○元警視庁/セキュリティーコンサルタント
 松丸俊彦氏
「ローンオフェンダーの警護の現場において
 非常に重要な課題で、難しい問題といわれている。
 事前把握が難しいから」

(藤井)
日本国内でも政治家が狙われるという
信じがたい事件が起きていますが、
把握が難しいということですね。

(櫻井)
2022年7月に応援演説中の
安倍元総理が銃撃され亡くなった事件や、
2023年4月、
岸田総理に対して爆発物が投げ込まれた事件。
これらはローンオフェンダーによる
犯行とみられます。

まもなく開幕するパリオリンピックに向けても
ヨーロッパの治安当局は
「追跡が困難なこのローンオフェンダーが
 最大の脅威になりうる」と警告しています。
どう防げばいいか?
この点についてもうかがいました。

○櫻井
「対応難しい中で、どう連携をとりながら
 防いでいけばいいのでしょう?」
  
○元警視庁/セキュリティーコンサルタント
 松丸俊彦氏
「警察の中にはネット上の
 情報収集している部署ある。
 ネット上のパトロールなんですけど、
 ネット上の犯罪につながるところ
 爆破予告や人への批判や中傷など
 そういうものをパトロールして
 ローンオフェンダーと思われる人を
 特定できる場合もあるが、
 必ずしもこれですべてのローンオフェンダーを
 把握するのは難しいといわれている」

○櫻井
「するとやはり
 こうしたこと(実際の犯行)が起こる前に
 食い止めることが重要?」

○元警視庁/セキュリティーコンサルタント
 松丸俊彦氏
「はい。 
 現場で目撃情報があったことが
 狙撃手なり警護員に情報共有されていれば
 早めに狙撃して
 容疑者の動きを止められたかもしれないし
 すぐ近くにいる警護員が
 演説の中止という判断もできたかもしれない。
 現場で収集した情報が共有活用されなかった点は
 大きな問題として検証されると思う」

松丸さんは、
「まずは事前に危険の兆候をつかむことが大事だが
 それでも把握しきれないこともある。
 だからこそ
 当日、現場で警戒にあたるすべての人たちが
 連携することで防げる脅威はあるはずだ」
 とも指摘しています。

 

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