冬の北海道で野生生物の撮影に挑戦!前編【2025/3/16 所さんの目がテン!】
歩くことを楽しむために整備された長距離の道・ロングトレイルは、自然の美しい景色を楽しむだけではなく、植物や野生動物たちの観察ができるのも魅力の一つ。今回は2024年10月に開通した北海道東トレイルで、きょうきょうこと湯上響花が野生動物の撮影に挑戦。3月16日(日)日本テレビ「所さんの目がテン!」では、その模様の前編をお届けしました。
日本で最も広い湿原 釧路湿原へ
いつものギャルメイクは封印し、極寒の北海道で撮影に挑戦するきょうきょうが訪れたのは、釧路市から羅臼町までの全長約410kmをつなぐロングトレイルとして2024年10月に開通した北海道東トレイル。釧路湿原国立公園、阿寒摩周国立公園、知床国立公園といった3つの国立公園と地域を結ぶ道で、ルート上では自然の状態の野生動物を見られることが特徴です。
まず訪れたのは釧路湿原国立公園。案内してくれたのは釧路湿原国立公園 温根内 ビジターセンター 指導員 藤原伸也さんです。
「釧路湿原ではどういった野生動物が生息してるんですか」ときょうきょうが質問すると、「代表的なのはやっぱりエゾシカですね。エゾシカが釧路湿原には何百頭と住んでいて、それ以外にもキタキツネ、タヌキもいます」と藤原さん。さらに、日本で最大級の猛禽類・オオワシも見られるそうで、その姿を見るため世界中から人が訪れるそうです。
釧路湿原はその大部分に人の手が入ることなく保たれているため、ありのままの姿の動物たちが見られるはず。そして、今回、本格的なカメラを触るのは初めてのきょうきょうは、事前にToKyo Bug Boysの平井文彦さんからカメラ指導を受け、撮影方法やカメラマンとしての心得など、2時間みっちりと教えていただきました。
きょうきょうが訪れた釧路湿原は、日本で最も広い湿原。東西の最大幅は約25km、南北は約36km、面積は2万ha以上あります。これはJR山手線の内側が3つ以上も入る大きさで、全国の湿原面積の約60%を占めています。
今は冬のため葉っぱが抜け落ちていますが、夏はまた違った緑の景色が広がります。しかし葉っぱが抜け落ちた冬だからこそ、動物を見つけやすいというメリットもあります。
しばらく散策していると動物の足跡を発見。ヒヅメの跡が2本ついているのが特徴で、エゾシカの足跡でした。
さらに進むと「いっぱい木くずが落ちてるじゃないですか。これはキツツキがつついた跡なんです」と藤原さん。キツツキが木の中に隠れている昆虫や幼虫を探してコンコンとつついた木くずが落ちているのです。
このような、動物の痕跡であるフィールドサインを見つけやすいのも冬ならでは。散策中には日本最大級の猛禽類・オオワシも目撃しましたが、残念ながら重いカメラを構えている間に見失ってしまいました。
散策すること1時間、藤原さんが動物を発見。「あっちの木道の向こう側に、エゾシカが何頭かいるのがわかりますか?頭をちょこんと出してます」と教えてくれました。
約600m先にはエゾシカの群れが。貴重なその姿を超望遠レンズでその姿をとらえます。
きょうきょうたちに気づいておらず、リラックスした様子のメスのエゾシカたちを撮影できました。しばらくすると、「めちゃめちゃこっち見てる」(きょうきょう)とこちらに気づきカメラ目線になったエゾシカの様子も。
キャンプ場を拠点に野生動物の撮影
そしてキャンプ場・鶴の里キャンプフィールドへ。このキャンプ場は釧路湿原に隣接しており、近くで動物を撮影できるチャンスがあるかもしれません。寒さ対策のために用意していただいた電気ストーブで暖を取り、3泊4日過ごします。
翌朝、早朝5時にきょうきょうに呼ばれスタッフがテントに行くと「たぶん動物の足音が聞こえてきて」とのこと。すぐに撮影開始、すると雪の下にある草を食べるエゾシカの姿が。50mもない間近な距離でエゾシカの日常を垣間見ることができました。
キャンプ場では他の動物も見られ、体長13cmほどのコガラも発見しました。
食事をする時間となり活発になっているところや、飛び立つ瞬間の羽を広げた躍動感ある姿も撮影。2日目にして、きょうきょうの写真の腕があがってきたようです。
さらに場所を移動し、釧路市内の春採公園でも早朝から動物の撮影に挑戦します。鳴き声のする方に静かに近づき、キツツキの仲間・コゲラを発見。くちばしを使って毛づくろいをしている様子を撮影しました。
凍った湖の上で氷上を歩くオスのエゾシカの姿も撮影に成功。
冠羽という頭部にある長い羽毛が特徴のヒガラや、飛び立とうと大きく羽根を広げたシジュウカラも撮影できました。
釧路湿原近くの音羽橋では、絶滅危惧II類に選定されている特別天然記念物・タンチョウの撮影に挑戦。シャッターチャンスが訪れ、3羽のタンチョウが川に降り立つ瞬間を捉えました。
さらに仲良くエサを探している姿も撮影。実はこの3羽、タンチョウの親子で、小さく首から上が茶色いタンチョウは去年の春に生まれた幼鳥です。親子の仲睦まじい姿が見られました。
阿寒湖の湖畔に広がる森へ
翌日朝5時、この日もキャンプ生活を行うきょうきょうが早起きをして向かったのは阿寒湖。湖畔に広がる豊かな森に棲む野生動物の撮影を行います。
阿寒湖畔ビジターセンター 野竿陽平さんによると、この森にはかわいいエゾリスやエゾモモンガ、まんまるとした姿が人気の野鳥・シマエナガ、さらにめったに見ることができない「幻のキツツキ」と言われる国の天然記念物のクマゲラが生息しているとのこと。
鳴き声やフィールドサインを頼りに森を散策。探すこと2時間、「ジュルリジュルリ」というシマエナガの鳴き声が聞こえてきました。その鳴き声を頼りに周辺を探すと遠くの木の上にいる小さなシマエナガを発見。体長は14cmほど。木から木への移動が多く、さらに動きが早いためなかなか捉えることができません。残念ながら見失ってしまいました。
気を取り直して他の動物を探していると、きょうきょうがガイドさんでも見つけられないという野鳥を発見。「よく見つけましたね」と野竿さんも驚きます。
急いでカメラを構えて撮影開始。撮影したのは保護色をまとい、木の樹皮と一体化しているキバシリという鳥。天敵である猛きん類などから身を守るため樹皮のような保護色となっており、木の幹を走るように移動することからキバシリと呼ばれています。
スタジオできょうきょうは「木を見てたら木の皮が動き始めて。しかも動き方が本当に昆虫のような。よく見たらモフモフしていて」と発見した様子を振り返りました。
さらにキャンプ場の近くの道では偶然エゾリスと出会い、写真に収めることができたと報告。エゾリスは「日常生活にちゃんと紛れている動物だった」と感じたようです。