#222 ハマス大規模攻撃から1年…ガザ地区はいま
ガザ地区での戦闘のきっかけとなった
イスラム組織ハマスの
大規模攻撃から7日で1年です。
私が話を聞いたのは
「国境なき医師団」の萩原健さん。
9月までガザ地区中部のデイルアルバラや
南部の主要都市ハンユニスで
人道支援活動にあたっていました。
見せてくれたのはガザ地区にある病院内の様子。
○萩原さん
「こちらに血があったりですね、
空爆があって大量の負傷者が
病院に担ぎ込まれてきたと」
病院に入りきらない患者もいるといいます。
この子どもは。
○萩原さん
「非常に栄養状態がよくないですね」
腕輪が赤いところまで締まるのは栄養失調の印。
○萩原さん
「これがまさにそれ(腕輪)なんですね」
○櫻井
「こんなに(腕)細いんですか」
食料や水、医療物資が足りない状態が
今も続いているといいます。
○櫻井
「実際、今のガザ地区はどういう状況でしょうか?」
○萩原さん
「人道地域というのは基本的に私たちは
非戦闘地域と認識してるんですけれども、
実際は昼夜(そこにも)空爆が行われています。
ガザ地区の人たちっていうのは
相当、もう疲れ切っていると」
イスラエル軍が空爆を行う際、
ガザ地区の人たちには
退避勧告が出されるといいますが…。
○萩原さん
「私がいた8月の時点で
それこそ2週間の間に10回くらい
(退避勧告が)出るわけですね」
○櫻井
「そんなに頻繁に出るんですか」
○萩原さん
「退避要求が出てそこから退避して
そしてそこからまた退避要求が出て…
というのを繰り返している状態」
追い立てられるように居場所を変えざるをえず、
ついには…。
○萩原さん
「さらに密集して
退避する場所さえ見つからない状況ですね」
○櫻井
「実際にガザ地区ですごすなかで
危険な状況は経験しましたか?」
○萩原さん
「ええ。
それこそ100m、200mの距離で
空爆があることはあります』
○櫻井さん
「そんなに近くでですか?」
○萩原さん
「100mといったらものすごい近いですね。
ショック(衝撃)も、ものすごいありますね」
○櫻井
「医療物資も足りない、水も足りていない、
この状況を変える手立ては考えられるんですか?」
○萩原さん
「ガザから外にでようとしてもできないわけですよね。
そして昼夜、空爆が起きているという状況で
解決できる方法というのは、ひとつ
停戦しかないと思うんですよね。
それ以外の方法というのは
考えられないんじゃないかと」
○櫻井
「私たちが日本にいて、できることはありますか?」
○萩原さん
「そうですね。今このタイミングでも
このようなことは起きているわけです。
お願いしたいのは、ガザのことを忘れない。
そういった人道危機がある状況というのが
同じ世界で起きているということを
忘れないでいただきたい」