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#220 能登豪雨 地震に続く「複合災害」…対策は

2024.09.23

○櫻井
1月の地震。
そして今回の豪雨と
“二度の災害”に見舞われた能登半島。

今回、被害が大きくなった理由の1つに、
地震の影響も指摘されています。

こちらは
珠洲市を流れる若山川ですが、
          豪雨で氾濫。
家が今にも流されそうに
なっているのがわかります。

国土交通省は、地震の影響で
こうした川の堤防に
被害が出ているとして
注意を呼びかけていましたが、
実際に氾濫が起きた形で、
専門家は、
「不幸な条件が重なった複合災害」
          と指摘します。


○防災システム研究所
 山村武彦 所長
「大地震によって発生したことは、
 地盤が緩んだ。
 斜面崩壊が約2000か所
 あると言われています。
 そういったなかで大雨が降ると、
 土砂が樹木と一緒に流れ出してくる。
 河川も堤防に亀裂が入っていたり
 堤防自身が沈下していたりして
 氾濫しやすい状態になっていました。」

「私はこれまでに5回ほど 
 能登半島の被災地に行っていますが
 住民の方々も
 『山が緩んでいるから
   大雨降ると怖いよね』と
      おっしゃっていました。
 それでも、これほどの大雨が
 降るとは思っていなかったので
 警戒の度合いが
 違っていたのかなと思います」

○藤井
今回は仮設住宅でも
床上の浸水がありました。
なかなか当たらなかった仮設住宅で
場所を選ぶことができないなかで
こういう被害があった。
本当に心が折れてしまう方も
いらっしゃるかもしれないですね。

○櫻井
これからだ、という方も
   少なくなかったと思います。

こうした
いつ起きてもおかしくない
     「複合災害」について、
山村さんは
「1度目の災害が起きた後の
  対応が重要だ」と指摘しています。

○櫻井
「地震の後の対策という点では
 どういうことが考えられますか」

○防災システム研究所
 山村武彦 所長
「大地震のあとは
 豪雨災害のリスクが高まることを
 住民に知らせる努力が非常に重要です。
 住民がリスクを知らなければ
 早期避難をすることができない。
 大地震の後は、
 洪水ハザードマップの
 緊急更新を行うなどの措置が
       必要になってきます。
 ハザードマップで
 自分の住んでいる場所のリスク
 場合によっては
 仮設住宅の場所のリスクも含めて
 リスクをきちんと通知すること。
 自治体には知らせる努力、
    住民は知る努力が必要です」

○櫻井
23日に取材させていただいた
珠洲市に住む刀祢さんは、
「神や仏は珠洲にいないと思った、
 それほど厳しい状況」
だと話していました。
また山村さんは
「住民の皆さんの心が
 折れなければいいのですが」と、
       心配していました。

支援の輪を広げて、
能登を支えていく必要があります。

いますぐにできる支援として、
「Yahoo!ネット募金」などの受付が
         始まっているほか、
石川県も24日から
    義援金の受付を始めます。

○藤井
能登半島地震は
元日の被災から10か月が
   経とうとしていましたが、
道も少しよくなり、
   仮設住宅も増えていました。
ただそのニュースを聞いて、
能登への関心や支援の思いが
減ってきているようにも感じていました。
能登は立ちあがろうとしている
     最中で再び被災しました。
どんな形でもいいですから、
もう一度被災地に
思いを寄せていただきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

 

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