#046 震災11年"津波注意報"でるたびに・・・
松野さんが見せてくれたのは、2022年1月のラインのやりとり。
2022年1月、トンガでおきた海底火山の噴火。
その影響で宮城県沿岸には津波注意報が出されました。
松野さんの会社が運営する海沿いの商業施設は臨時休業に。
2019年にオープンしてから地震などの影響で臨時休業するのは3度目だといいます。
○松野さん
「津波警報が出るたびに皆さんちゃんと避難します。
ここで生きると決めた以上は受け入れるもの」
この施設のレストランで働く阿部さん21歳。
震災当時は小学4年生。学校の3階で一夜を過ごしました。
○阿部さん
「震災前は毎年海に行っていたんですよ。海遊びがすごい好きで今は海に入るのも怖くて」
2022年1月の津波注意報で思い出したことは・・・
○阿部さん
「またきたらどうしようって気持ちがありました。その時の記憶もよみがえりました」
震災で父を亡くし、語り部をしている松崎さんはフェイスブックにこう記していました。
「日本じゃなくても地震じゃなくても
津波が起こることを今後改めて伝えていくべきだと思いました。」
○松崎さん
「私のように海も怖くてお風呂の浴槽さえも見られなくて、
いまだに10年11年たつなかでまだ恐怖が多い」
震災から11年。
当時13歳の息子を亡くした丹野さんは
津波注意報が出た際、その時の写真とともにこう投稿しました。
「なにごと!?」
友人からのコメントには・・・
「落ち着かないけど落ち着いて」
「揺れずにくる深夜の津波。しかも寒いこの時期です」
○丹野さん
「11年前に地獄だった場所に整地が終わり、かさ上げ工事が済んだ上に私は暮らしています。
かさ上げ工事が終わっても海との距離って何も変わらないんですよ。
新しい街になってもう安全だって勘違いしていたんですね。そうではない。」