8月15日に放送した『平和公園に眠る故郷 〜CGでよみがえる記憶の町〜』と、8月22日に放送した『たけじいの祈り 〜佐用町水害 孫捜しの1年〜』が、ギャラクシー賞テレビ部門8月度の月間賞を受賞しました。
シリーズ 「戦争の記憶」(3)
年間100万人を超える人が訪れる広島平和記念公園。だが多くの人は、公園がかつて中島地区と呼ばれる繁華街だったことを知らない。この中島地区に住んでいた諏訪了我さん(77)は、きれい過ぎる公園に原爆の悲惨さが伝わってこないと違和感を持っていた。広島市の映像作家、田邊雅章さん(72)は「平和公園が、公園で被害が少なくてよかった」と言われたのをきっかけに、かつての町並みをCGで復元することを決意。「原爆が奪ったものの大きさを知ってもらいたい」と被爆者や元住民たちの記憶を形にする作業を始めた。そして65年目の夏、元住民や遺族にとって忘れられない町が蘇る。被爆前の町の復元と、原爆の悲惨さを訴える活動を追った。
ナレーター:玉川砂記子 制作:広島テレビ 10/8/15放送
去年8月9日の夜。台風に伴う豪雨により、兵庫県西部の佐用町では18人が死亡、2人が行方不明になった。小林武さんは、長男(6年前に病死)の嫁・佐登美さんと、4人の孫のうち長女の彩乃さんを亡くした。さらに、一番下の孫の文太くんは、姉らと共に避難する途中、自宅近くの用水路で濁流にのまれて行方不明になっている。自衛隊が撤収し警察が体制を縮小する中、小林さんは地域の仲間の力を借りながら文太くんの捜索を続ける。そんなある日、12キロ離れた竹やぶで、文太くんが持っていたランドセルが見つかったとの一報が届いた。番組では、時間の経過とともに人々の記憶が薄れ行く中、愛する孫を捜し続ける小林さんの日々を追う。
ナレーター:牧野誠三 制作:読売テレビ 10/8/22放送