2005年に放送し、大きな反響を呼んだ「ロッキーへの手紙〜カモシカと保護員 命の対話〜」。
NNNドキュメントでは、その続編の放送を4月3日に予定していました。
ボランティアで野生動物の保護を続けてきた主人公の武田修さんは、地震発生時、職場である宮城県塩竃市内のホームセンターにいました。
すぐにフロアが水に浸かったため、お客さんを安全な場所に誘導したそうです。
七ヶ浜町に建てた野生動物の保護施設「ロッキーの森」は、津波に襲われ、母屋を残して流されてしましました。カモシカ、トビ、ハクビシンなどは無事でしたが、残念ながら3分の1ほどの動物は命を落としてしまいました。
しかし、多賀城市にある武田さんの自宅は被害が少なく、ご家族は全員無事だったそうです。
4月に放送を予定していた「ロッキーの森」は、後日、あらためて放送させて頂きます。
今年2月27日に放送した「165歳のルームシェア〜老いを生きるふたり〜」でご紹介した青森県新郷村の工藤陽一さんと川原キワさんは、2人とも無事で、いつも通りの暮らしをしています。
家屋の被害は無かったのですが、2日間は停電しました。
しかし、今年の正月にも停電、断水を経験しているため、防災対策と食料の貯えをしていました。
キワさんが以前使っていたガス釜で米を炊き、カセットコンロで調理をし、食べていたそうです。
給油できず困っている他は、健康に過ごしているとの事でした。
岩手県田野畑村に住む「ガンコ親父と7人の子どもたち」。これまでも何度か「NNNドキュメント」で紹介してきました。
その吉塚公雄さん一家は家族全員、無事でした。
今回の大地震で甚大な被害を受けた田野畑村な中でも、
酪農を営む山間の地区は、大津波の難を逃れました。
しかし、燃料が確保できない上に、村の酪農加工場が被害を受けたために牛乳の加工・配達はできない状態です。
牛は、毎日定期的に乳を搾らないと死んでしまいます。村の酪農家は、避難生活を送りながら、乳を搾っては廃棄する日々。
吉塚さんは、自分の出来る範囲で加工をし、避難所に無料で牛乳を配っているそうです。
宮城県仙台市の地域小規模児童養護施設「かりんの家」の子ども達はフジゴンこと藤田先生、ナオッピこと直子先生を含め、全員無事でした。
ライフライン(電気・ガス・水道)がすべて停まり、灯油も不足したので防寒着を着込んで寒さをしのぐ生活。
しかし、被災から1週間してようやく電気のみ通じ、ひと息ついたということです。
高校生のひろたか君は、地震発生直後、学校から「かりんの家」に徒歩で帰る最中に機転を効かせ、道すがら商店に寄っては、当座の非常食を手に入れたそうです。
今月、短大を卒業するひろたか君の姉・あやかさんは、4月からは保育士として新たなスタートをきります。
「かりんの家」は、皆で力を合わせてこの苦境を乗り越えようと頑張っています!