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東京五輪新種目・スケートボード 堀米雄斗がこだわる「人と違う」技

2020.09.09 公開

9月9日(水)は、東京オリンピックの新種目・スケートボードの金メダル候補 堀米雄斗選手を特集。弘竜太郎アナが今年はじめにアメリカ・ロサンゼルスで、夏にはリモートで取材した。

2018年には世界最高峰のスケートボードコンテスト「ストリートリーグ」で日本人初優勝。かつこの年、1年に3回開催された「ストリートリーグ」全てで優勝した堀米選手。さらに昨年度には世界ランク2位と、東京オリンピックでも活躍が期待される。

現在はアメリカ・ロサンゼルスで世界トップクラスのスケーターとシェアハウスで共同生活し、切瑳琢磨する日々を送っている。

東京オリンピックから正式競技となったスケートボードは、堀米選手の専門でもある「ストリート」と、もう一つは「パーク」、二つの種目がある。

「パーク」は、複雑な形をしたおわん型のコースで、東京オリンピックでは、制限時間45秒の中で技の難易度・技の組み合わせ・スピード・オリジナリティなどで採点。3回滑走し一番高い得点を採用し、順位が決まる。

「ストリート」は階段や手すりなど障害物が設置されたコースで、東京オリンピックでは、制限時間45秒の中で自由に滑るランを2回、そしてコースの中から障害物を1つ選びその障害物を利用したトリックで技を競うベストトリックを5回行う。ランとベストトリックを合わせた合計7回の滑走のうち、上位4回分の合計点で順位が決まる。

■小学校の卒業文集に書いた夢

堀米選手が初めてボードに乗ったのは小学1年生、6歳のとき。「お父さんがよくスケボーしに行く公園やスケボーパークについていっていて、スケートボードが身近にあった」という。

そして小学生の頃から、すでに国内のコンテストでは常に上位にランクインするように。小学校の卒業文集には「ぼくの夢は、世界で一番うまいスケーターになることです。だからもっと練習するためにスケボーの本場のアメリカに行きたいです」「アメリカ人に認められるように、毎日、毎日、練習してプロスケーターになりたいです」と記した。

高校生になると、日本スケートボード協会の年間グランドチャンピオンに2年連続で輝くなど大活躍。そして、2016年、高校を卒業するとスケボーの本場・アメリカへと渡った。

今年2月、ロサンゼルスの自宅を取材してみると、部屋のクローゼットにはスケートボード用のシューズがたくさん。「50足以上はあると思います」と堀米選手。1日6時間の練習で、これら50足ものシューズを1年間ではきつぶしてしまうという。「階段とかをよく跳んだりしているので、靴の底がすりへっていく。月に3〜4足は変えますね」と語る。

そして、ボードも障害物にこすったりするため1週間で交換。それらのボードは「完全に使えないわけではないので、スケートパークとかに持っていったり。ボードを買えない子とかもいっぱいいるので、その子たちとかに結構あげたりしてます」とのことだ。

■堀米雄斗の得意な大技とは

堀米選手には得意な大技が2つ。

空中で270度回転し、ボードの真ん中で手すりを滑り降りる。 回転しながら手すりに飛び乗り、ボードの真ん中でバランスをとる。さらにそれを後ろ向きで行うという、難易度の高い技が 組み合わさった「ノーリー270スイッチバックリップ」。

そして、ボードに乗せた後ろ足を上げてジャンプ。ボードを回転させながら、自らも90度回転。そして最後にボードの「ヘリ」という小さなスペースをピンポイントで手すりにぶつけて滑る、繊細なボードコントロールによる「ノーリーキックプリップ270 テールスライド」だ。

堀米選手は「人と違うトリック(技)をやるのが得意。みんながやるようなトリックじゃなくて、(他の)人がそんなに大会で出さないようなトリックをすごく大事にしてますね」と語る。

自分にしかできない技をものにすることは難しいように感じるが「あまり自分の中で練習と思ってなくて、本当にスケボーするのが好きなので、新しい技を覚えたいから練習する、本当に楽しんで練習しているという感じ」と堀米選手。

昨年9月、ブラジル・サンパウロで行われた「ストリートリーグ」でも、「ノーリーバックサイド180 スイッチフロアワンダイドフィーブル」という世界初となるオリジナルの大技を成功させ、準優勝を掴み取った。

これは、180度回転しながら車輪の間の金具で手すりを滑りおり、体を回転させながら手すりへと飛び乗りさらに車輪の間という狭いスペースで滑るという、一度のジャンプに、難易度の高い技を複数組み込んだ世界初の大技だ。

新型コロナウイルスの影響で東京オリンピックが1年延期になったことについては「もし今年オリンピックがあったらそれに向けて、100%に持っていこうと思ってたので、100%ぐらい用意はできていた」と語る一方、「ポジティブに考えていて、1年また練習の時間が増えたと思っている」と明かした。

1年延期になった分「新たに技とかを増やしていかなきゃいけないので、まだそこまでには50%ぐらい」と、さらに自らをアップデート。再び「これからどんどん100%に近づけていくようにしようという感じです」という。

最後に、「オリンピックに出られるチャンスがあったら、誰も見たことがないようなトリック(技)で頑張りたいです。金メダルを狙いたいですね」と目標を明かしてくれた。

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