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一匹狼から主将へ 五輪4大会連続出場で学んだこととは? 競泳・松田丈志が語る

2020.12.11 公開

日本テレビ系で放送の「スッキリ」で、東京オリンピック・パラリンピックを目指すアスリートを応援するコーナー「GO!TOKYO」。

12月9日(水)は特別編として、「スッキリ」コメンテーターとしても出演中の松田丈志の五輪での経験談にフォーカス。競泳でオリンピックに4大会連続で出場(日本競泳界最多タイ)そして、4つのメダルを獲得。これまで出場してきた五輪で、その時々にどのようなことを思っていたのか、どんなことを学んだのかを教えてもらった。

■メダルゼロの五輪初出場

初出場となったのは、2004年のアテネ五輪。当時20歳で迎えたこの大会では、1500m自由形 予選敗退、200mバタフライ 準決勝敗退、400m自由形 8位と、メダルなしとなった。

五輪に出場したことで、メダリストとそうでない場合の差を様々なところで体感したという。それは、帰りのフライトがビジネスクラスとエコノミークラスで分かれていたり、空港でメディアの前に出ていく際に成績順に並んだり、メダリストは記者会見に臨む一方でその場で解散になったり、といったこと。

こういった体験や、「自分の力を全く発揮できていない」ことで悔しさを味わい、「その分、なんでメダルを獲れなかったんだろう、五輪で力を出せなかったんだろうということをすごく考えました」という。

力を出せなかった理由として、松田は当時「一匹狼気取りだった」ことを挙げる。「競泳は個人競技なので、自分が頑張ればいいと思っていたんです。それが結果に繋がるんじゃないかと思っていたんですけど、五輪が終わって考えると、自分一人の力だけじゃ戦える場所じゃないなというのを感じた」そう。

それを感じさせてくれたのが、アテネ五輪で2冠を獲得した北島康介氏。「康介さんが金メダルを取った瞬間に、チームメイトが涙を流して喜んでいたんです。さらにスタンドを見れば喜んでいる人がいっぱいいて。康介さんは、チームメイト、コーチ、もっというと国民の人からの期待を背負ってこの舞台で戦ったんだと感じました」と振り返る。

■初めてメダルを獲得した時の心境

初めて五輪でメダルを獲得したのが、続く2008年の北京五輪(200mバタフライ銅)。

コーチが書き記してくれた練習ノートは約250冊にも及び、コーチやスタッフの協力により成長スピードを上げた。「アテネで味わった悔しさがエネルギーになっているので、突っ走れました」というアテネから北京までの4年間。日本チームの中でも「『松田に頑張ってほしい』という仲間を増やしながらたどりついた」という実感があったという。

メダル獲得時の心境を聞くと「4年間、自分がメダルを獲る日を想像していた、いわゆるイメージトレーニングをしていたので、その状況と現実が全く同じにリンクしたんです。夢の中に突っ込んでいったような感じがして、あの時の感覚はいまでも覚えています」と教えてくれた。

■後輩に伝えることが「一番の仕事」に

2012年のロンドン五輪(200mバタフライ銅・400mメドレーリレー銀)では、競泳チームのキャプテンに就任した。

「27人選手がいたんですが、11人が初の五輪だった」という中で「僕が1回目の五輪で分からなかったことや学んだことを後輩に伝えるのが自分の一番の仕事だなと」思ったそう。「初日から最終日まで全員で戦いきるぞという気持ち」を意識していたという。

「選手とコーチを結ぶ役割」という中で、「選手から不満があがった時にそれをコーチ・監督に聞くと、それは狙いがあってやっていること。それを橋渡しするのも自分にとって学びになりました」と語る。

銀メダルを獲得することになる400mメドレーリレーでは、この時点でメダル獲得がなかった北島氏について「康介さんが僕らを和ませてくれていた」「頑張ろうぜという雰囲気を作ってくれていた」という。

入江陵介、北島氏、松田、藤井拓郎氏の4人で出場したこのリレーだが、個人種目後は「ずっと4人で行動していた。食事に行くときも練習に行くときも一緒」だったそう。

■「五輪と本気で向き合うことで…」これまでの経験を総括

続く2016年リオ五輪は、松田は日本競泳界歴代最年長・32歳での挑戦。800mフリーリレーで銅メダルを獲得した。

その後同年9月に引退するが、「個人種目では代表に選ばれなかった」中で、すでにリオ出場時には「引退を決意していた」という。

そんな中で出てきたというモチベーションは「若い選手たちと一緒にメダルを獲って、次世代へ自分の学んだことを継承」すること。「それが水泳界の為になるんじゃないかという気持ちで戦ったのがリオでしたね」と振り返る。

このような五輪でのキャリアを総括し「五輪と本気と向き合うことで、ある意味人生でも大切なことを教えてもらったと思っています」と語る松田。現役の選手たちには「現役で最高のパフォーマンスができる期間は短いので、今それができるならやれるところまでやりきってほしい」とメッセージを送った。

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