出場チーム

12月16日、マンチェスター・ユナイテッド来日会見

12月16日、昨日来日したマンチェスター・ユナイテッドが会見を開きました。ファーガソン監督とMFフレッチャーが出席し、1999年のトヨタカップ以来、9年ぶりとなる世界一へ自信のコメント。準決勝で対戦するガンバ大阪については、名将ファーガソン監督から「遠藤はスタープレーヤー」という発言も飛び出しました。

夕方から行われた練習には、日本代表の岡田武史監督が視察に訪れ、ファーガソン監督と談笑するシーンも!練習はほぼ非公開でしたが、選手の表情は明るく、待っていた多くのファンに手を振って、スタジアムを後にしました。

  

ファーガソン監督
「1999年に(大会の前身)トヨタカップで優勝して以来の出場となるが、このクラブのワールドカップは、参加すること自体がとても名誉で、私にとっても大事なこと。素晴らしいチームが揃っており、厳しいトーナメントだと思う。ガンバ大阪との初戦は素晴らしい試合にしたい。」

Q.フレッチャー選手は、スコットランド代表として来日したことがあると聞いたが?

MF フレッチャー
「スコットランド代表として来日した時にも、ホテルの周りにはたくさんのファンが来ていて熱狂的だと思った。スタジアムの雰囲気も熱気があって素晴らしい。みんなヨーロッパのサッカーについてよく知っているし、スコットランド代表はマンチェスター・ユナイテッドほど有名でもないのに、尊敬を持って応援してくれた。それが印象に残っている。」

Q.ガンバ大阪に対する評価は?

ファーガソン監督
「今朝、アデレード対ガンバ大阪の試合を見た。いい試合だったね。何が重要なのか分析するにはちょうど良かった。見るに値するゲームだったと思う。今回は、残念ながら木曜の練習で指を骨折したベン・フォスターを除く、23人で来日した。決勝に進むためのベストメンバーを選んだ。さらに18人を選べと言われたら、いい選手が多くて選ぶのが大変なメンバーだと思っている。さらにここから見極めてメンバーを決めたい。」

Q.親善試合と比べてどう違うか?

ファーガソン監督
「この大会に参加すること自体が初めてなので、わからないというのが自然な答えだ。まず最初に言えるのは、99年のトヨタカップでは、ブラジルの強豪パルメイラスとの一発勝負だったので、普通の試合と変わらない。しかし、この大会は2つ勝たなければ優勝出来ない。そのためのメンバーを選んでいる。数年前に日本で浦和レッズと試合をしたが、エネルギーに溢れ、熱心に動くチームだった。私が初めて日本に来た1989年と比べると、日本サッカーの進歩は著しい。選手の技術、チームの組織力も成長している。日本にとってもいい経験だったと思うが、2002年のワールドカップ開催はホスト国として素晴らしかった。サッカーに取り組む若い国がすごく成長しているのは、そこにいいサッカーがある証拠。木曜日のゲーム(ガンバ大阪戦)は大変な試合になると思うが、選手を正しい方向に導ければと思っている。」

Q.大陸間の大会で得られるものとは?

ファーガソン監督
「むしろこの大会をシリアスに受け止めていないのはメディアの方では?マンチェスター・ユナイテッドが初めてインターコンチネンタルカップに出場した時の対戦相手は、エストゥディアンテスだったと覚えているが、その頃とは時代が違う。この大会は4年前に始まったが、その背景には日本や韓国、中国のような国の成長が挙げられる。このクラブワールドカップは想定内の進歩だと思っている。かつて、南米王者とヨーロッパ王者がホーム&アウェーで戦っていたが、移動が大変だった。この大会は期間こそ長くなるが、日本への移動だけで済むし、ホテルや施設全てが素晴らしく快適なので問題ない。さすがに長いフライトだけは快適ではないけれど。この大会で、マンチェスター・ユナイテッドが世界一になる事は、クラブにとっても私にとっても大事。これに勝てば、世界一のクラブと名乗れるようになるのだから。」

Q.ガンバ大阪の具体的な印象は?印象に残った選手は?マンチェスター・ユナイテッドのような個性の強い選手をまとめるために監督に必要とされるものは?

ファーガソン監督
「今朝、ガンバ大阪の試合を見た。確かに、遠藤はスタープレーヤーだね。ゴールも取ったし。特に、ポジションチェンジが巧みだと思った。通常プレーしているセンターフォワードの背後から、最初の18分で、左サイドに変わっていた。ボールポゼッションも素晴らしい。それにブラジル人のセンターフォワードもいい選手だと思う。ブラジル人にしては珍しい長身で、フィードも早い。典型的なセンターフォワードタイプではないが、効果的な存在だと思う。選手が2人けがをしたが、木曜日には間に合わないだろう?いい選手が2人欠けるのは残念だね。マンチェスター・ユナイテッドのマネージネントについてだが、私はこれまで22年以上も個性の違う選手をハンドリングして来た。それぞれの性格を良く知る事で、次に似たような選手に会った時に経験を生かせる。そうやってマネージメントをして来ただけ。そして、最も重要なのは選手と同じくらい強い個性を監督自身が持つことだ。」

Q.時差の影響は?イングランドに戻ったら、今度はリーグ戦が待っているが?

ファーガソン監督
「体内時計を調整するのは、いつも課題。今回はまず、日曜日の朝7時に起きて、日本の時間に合わせていくようにした。飛行機でも眠れたし、木曜日までに解消出来ると思う。優秀なメディカルスタッフに管理されて正しく行動しているので、気候には順応出来ている。イングランドに戻る時は、また同じように合わせていけばいいので、26日のストークシティ戦にはいいコンディションで臨めると思う。」

Q.プレミアリーグでは(成績が)停滞気味だが、日本で違うチームと対戦する事で何か影響はある?

ファーガソン監督
「私もそう思う。得るものはあっても、何も失うことはない。ただし、この大会で世界王者になるには12月しかないが、プレミアリーグは12月にタイトルが取れるわけではない。今は世界一になるために与えられたチャンスの時。ハンディキャップはあるが、成功をおさめたい。そして、今年のヨーロッパチャンピオンズリーグでも優勝して来年もこの大会に出場したいと思う。」

Q.遠藤はプレミアリーグにはいないタイプ?どのように対処するつもり?

MF フレッチャー
「昨日到着したばかりで準備はしていないが、試合まで時間がある。まだ監督からの指示も特に出ていないが、トッププレーヤーだとは聞いている。どのチームと対戦する時でも、やり方は変わらない。前に日本のチーム(浦和)と対戦した時に、とても熱心で、テクニックもあると思った。プレミアリーグとは違ったチャレンジを、選手たちはみな楽しみにしている。世界一になるために、しっかり準備をしたい。」

Q.時差ぼけはまだある?

MF フレッチャー
「来日の2,3日前から日本時間に合わせて調整してきた。サッカーだけなく何をしようとしても、睡眠不足は影響を与えるもの。監督が言ったように、クラブのワールドカップでチャレンジするために、ここに来た。簡単なゲームになるとは思っていないので、集中してベストの準備をしたい。幸い時間は十分あるし、我々はプロなのだから、最後の準備をきちんとやりたい。もし今眠れていなかったら最悪だと思うけど、メディカルスタッフの言うことは正しいので、それを信じてやっている。」