12月8日、ワイタケレ来日会見
12月8日、オセアニア王者のワイタケレが来日記者会見を行いました。出席者は、ミリシッチ監督のほか、ヘイ、エンブレン、ペリーの3選手が出席し、今大会への意気込みを語りました。
DF エンブレン
「また日本に来れたことは素晴らしいこと。試合がある木曜の夜をとても楽しみにしている。昨年以上のいいプレーを見せたいというモチベーションがある。全ては再び日本に戻ってくるため。そのためにこの1年、努力も重ねて来た。その甲斐あって、日本に戻って来られたことをとてもうれしく思っている。この気持ちをチームのプレーにつなげていきたい。」
ミリシッチ監督
「我々は12か月前にもこの場にいた。1年たって、またこの場にいられることに驚きも感じている。オセアニア連覇という、我々にとって非常に大きな偉業を成し遂げたからこそ、戻って来ることが出来た。強いチームを作れたと思っている。全員にとって、この場に座ることが目標だったし、そのための努力もしてきた。ニール(エンブレン)が言ったように、日本に戻るという大きな目標を一つ達成できた。12か月間頑張ってきた全てが、この場に結集されているのでは。皆さんの前で、再びこのように話ができることを誇りに思っている。」
DF ヘイ
「2人が話したように、クラブにとって、再びこの場所に戻って来たことは、昨年の借りを返しに来たという意味がある。昨年の自分たちのパフォーマンスは、非常に残念なものだった。あの敗戦で、気持ちがくじかれたところもあったし、「こうすれば良かったのではないか」という後悔もたくさんあった。だから今回は、最高の、これ以上はないというパフォーマンスをしたい。これ以上変えることはない、思い残すことはないという気持ちで、ゲームに臨みたいと思う。個人的にも、おそらくこのような大舞台でゲームをするのは、これが最後になるだろう。自己中心的な言い方にも聞こえるだろうが、今回の試合は私にとって非常に重要な位置を占めている。ベストを尽くして、思い残すことは何もない、と思えるプレーをしたい。」
DF ペリー
「再びここに戻って来られたことをとても光栄に思う。選手全員が1年間、肉体的にもメンタル的にも努力をしてきた。全てはこの大会での勝利を考えてのこと。結果を出さなければ、努力した意味がないので、結果を出したい。この度こそ、クラブとして、そしてオセアニアの代表として、持てる力を存分に発揮したい。」
ウイリアムソン団長
「2年連続で日本に来られて大変喜ばしい。またオセアニア代表になれたことも、ワイタケレにとっては重要なことだった。今回は、日本に入る前に中国で合宿をして、準備は出来ている。ワイタケレを再び受け入れて頂き、関係者のみなさんにはあらためて感謝を述べたい。私自身、木曜のゲームをとても楽しみにしているし、結果を出してくれればと思っている。」
Q.アデレードと対戦したことはあるか?また研究はどれぐらい進んでいるか?
ミリシッチ監督
「アデレードと試合をしたことはないが、彼らが所属するAリーグは、ニュージーランドでも毎週末にテレビで放送されており、そういった意味では試合をよく見てると言える。アジアで2位になったがその試合も見たので、情報は十分に持っていると言える。またAリーグには、ウェリントン・フェニックスというニュージーランドのクラブが参加している。アデレードと対戦したフェニックスの情報も共有させてもらった。相手についての知識は十分あると言える。」
Q.昨年、出来なかったことは何か?目標はマンチェスター・ユナイテッドの対戦か?
ミリシッチ監督
「昨年はチームとして出来なかったことがいくつもある。あまり先を見すぎると、集中が切れてしまうことがある。初戦で当たるアデレードは、相手にとって不足はない。次に進むためには、初戦に100%集中すること、そして次のゲームに集中していくことが大事。正直に申し上げて、トーナメント全体を見渡しても、ワイタケレが優勝することはあり得ないと思う。それは現実として受け止めている。重要なのは、日本に戻って来られたということ。そして最初の対戦相手が、アジア準優勝のチームであるということ。こういった事実は、光栄なことだと思う。まずは、初戦だけに集中していきたいと思う。それ以上のことを考えると、力が出せないと思う。」
Q.昨年の大会で感じたこと、得たことは?今大会で表現したいことは?
DF ヘイ
「この大会に出場した経験がこそが、チームとして得たもの。実際、ワイタケレはアマチュア選手の集まり。このレベルのチームと対戦できることは、普段のリーグでは有り得ないこと。ニュージーランドのリーグではタイトルを取っているが、このレベルに達していない。そういう意味では、この大会に来ること自体が素晴らしい経験。昨年の大会では、非常に大きなものを得たと思う。試合開始5分で、これはかなりシャープにやらないと勝てないと感じた。今年は最初から全力で臨まなければならないと思っている。大きな舞台でプレーできたこと自体が大きな教訓で、レベルアップにつながった。チーム一丸となって、この1年間一つ一つの試合を大切に戦ってきた。それは全て、この大きな晴れ舞台でもう一度、自分たちのプレーをお見せしたい。自分たちの力はあんなものではないと証明したいという気持ちがあるから。チーム強化のために、ニュージーランド以外からの新選手も加わった。その新しい選手が、これまでうちになかった新しい味を出してくれれば、と期待している。」
DF エンブレン
「昨年の大会では、ワイタケレがセパハンに1点を返したとき、日本のみなさんがスタンドから大きな声援を送ってくれた。あの時の感動をよく覚えている。今回は最初のタイミング、つまり開始1分から観客を味方につけたいと思っている。日本にも我々を応援してくれている人がいたことは、貴重な経験だった。」
DF ペリー
「昨年この大会を経験して、クラブとして団結力が高まったと思う。だからこそ、ニュージーランド国内のタイトルを勝ち取り、オセアニア王者にもなった。何人か新しい選手も入ったが、中心選手は変わっていない。だから、お互いどういうプレーをするか、自分たちの強みと弱みもよく知っている。そういったアドバンテージを、生かしながらプレーしていきたい。」
Q.去年の経験から具体的にどこが成長したのか?新戦力に期待することは?
ミリシッチ監督
「昨年、私が感じたのは、ワイタケレではコーチも選手も、様々なところから集まっているのに、それを忘れてしまっていたということ。いろいろなところから人が集まれば、当然副作用も出る。それを失念していたのが大きい。この大会に出場したことで、ニュージーランドに戻ってからも、これまで以上のプレーを試合で出すことができたと思う。高いレベルの大会に出られたことで、何が欠けていて、何が必要なのかを考えるシーズンにもなった。だから、今季は優勝した出来たと思うし、今は2年連続でこの大会に出るという現実を見据えている。そのために何人か選手も強化した。MFクリシュナは、フィジーでプレーしていた選手だが、非常に攻撃的でエキサイティングなプレーをする。それから、ピメンタ。横浜FCでもプレーした選手だから、ご存知では。新しい選手に、ワイタケレのスタイルを教え込んで、次のレベルに持っていきたい。とにかく結果を出したいと思っている。」
Q.中国の合宿では、どのような準備を?
ミリシッチ監督
「昨年は、ニュージーランドから直接日本に来て準備不足となってしまった。今回は、別のアプローチをとった。当然だが、中国から日本に来る方がフライトが短い。昨年はフライトの長さから、コンディションを整えるのに2日もかかった。今回は、先週月曜日にすでに中国に入り時差の調整もできた。ワイタケレと姉妹都市である寧波市には、プロチームがあったので、そこと試合をして3−1で勝つことができた。昨年よりレベルの高い試合をしたいので準備はよく出来たと思う。精神的にも肉体的にも、いい調整ができた。」
Q.アデレードの分析をしたそうだが、どう見ているか?攻略方法は?
ミリシッチ監督
「ご存知だろうが、アデレードは非常に質の高いチームで、我々にとっては強敵だ。ボールを細かくつなぎ、そこからカウンター攻撃を仕掛けるのがうまい。1年を通じていい力を発揮している。攻略については、ここでは言えない。もちろん向こうも、こちらの分析をしているだろう。彼らに対する戦術が、試合の流れの中でうまく機能するかどうか、私も木曜のゲームを楽しみにしている。」