発想の転換で大成功!「田舎から学ぶ東京の未来」
発想の転換で大成功!「田舎から学ぶ東京の未来」を、小説家、コメンテーターとしても活躍する、話題の社会学者が古市憲寿先生が紹介します!
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◆少子化問題を解決した町…「岡山県奈義町」
解決のアイデアは“働く女性を応援する仕組み”・“地域で子育て”
岡山県奈義町は人口6000ほどの小さな町。かつては深刻な少子化に悩まされていました。
しかし2005年に「1.41」だった出生率が…この10年ほどでおよそ2倍に!
解決の力となったのが“働く女性を応援する仕組み”。
奈義町にある「しごとスタンド」という場所は子どもを連れて仕事ができます。
働いているのはママさんばかりで、仕事中は分担して子どもたちの面倒をみるため保育料などは一切かかりません。
また、奈義町では「なぎチャイルドホーム」という少し変わった施設が。
こちらの施設では保育士さんだけでなく定年を迎えたお年寄りや子育てを終えた先輩ママたちがボランティアで 先生となって子どもたちに料理や工作などを教えています。
地域全体で「子育て」に関わっていくことが奈義町の少子化対策になっています。
◆外国人観光客が急増した町…「岐阜県高山市」
外国人観光客に喜ばれる“工夫されたパンフレット”
江戸情緒が残る美しい街並みで知られる岐阜県高山市。東京から電車でおよそ5時間という不便な場所ながら、人口9万の町にその6倍!年間55万人もの外国人が訪れます。
そんな岐阜県高山市の「外国人向けパンフレット」は、国ごと言語ごとに内容を変えているのです。
例えば、アメリカ人観光客は古い町並みを好む方が多いということから古い町並みを表紙に。
韓国人観光客は登山をする人が多いということから、表紙には山登りの写真を掲載。
また、文章を読むことが好きな人が多いドイツ人向けには、写真よりも細かく内容を説明する文章をたくさん配置して読んでもらうことを重視しています。
◆高齢化対策に成功した町…「香川県高松市」
高齢者を孤独にさせない“高齢者向けマンション”
香川県高松市にある「丸亀町商店街」。江戸時代から商業の町として栄え全国でも有数の歴史ある商店街として 知られていましたが、バブル崩壊後シャッター通りへの道を辿ります。
そこで2006年から商店街の再建に取り組みヨーロッパの街並みのような商業ビルや広場には 大きなガラスのドームなどを建設。このとき商店街の上に作ったのが「高齢者向けマンション」
エントランスから1歩外に出ると…そこは商店街のド真ん中!
マンションの下の階にはフィットネスジムや野菜をふんだんに使ったメニューを提供するカフェなど健康のための施設もあり、歩ける範囲でこと足りるのです。
商店街に人が増えることでひとり暮らしのお年寄りを孤立させないようにするという新しい高齢化対策です。