今の日本が見えてくる!新しい生き方SP!山奥ニートってなに?新しい教育に挑む、話題のN高等学校!新しい生き方に密着!
芥川賞候補作にもなった小説も執筆!社会学者・古市憲寿先生が、新しい生き方に迫る!
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①新しい教育!N高等学校
新型コロナウイルスにより授業のオンライン化が進む中、4年前からすでに取り組んでいる
2016年に創立された学校。N高の「N」は、「Net」「New」「Next」など様々な意味が込められている。
本校は沖縄の伊計島にあり、今年創立4年目にして東大・京大の合格者も。
ネットコースと通学コースがあり(通学コースもオンラインで授業を受ける)、生徒総数は1万4852人。
※2020年4月現在
②山奥ニート
山奥の限界集落(山間部で65歳以上が50%以上)で、定職につかず自由に集団生活をしている人々のこと。
彼らは自分たちのことを「山奥ニート」と呼んでおり、地域の役に立ち、年金や保険料もちゃんと払っている。
①新しい教育!N高等学校
◆新しい教育で注目!「N高」オンラインで一流の先生から学べる!
N高では必修科目だけではなく、「プログラミング」「小説」「webデザイン」の授業など、
「生徒が学びたいこと」をその道の一流の先生が指導してくれます。
例えば、声優の授業では、ポケットモンスターの主人公サトシ役の松本梨香さんから学び、
イラストの授業では、「君の名は。」のキャラクターデザインを担当した田中将賀さんが教えてくれました。
◆新しい教育で注目!「N高」様々な職業体験ができる!
イカ釣り体験では、漁から出荷までを通して漁業の仕組みを勉強。
他にも、刀鍛冶や船大工など実際の現場で人々と触れ合いながらリアルな体験ができます。
ちょっと変わったものでは、雪山で実際に狩りをするマタギ体験も!
日本の高校は他の国より普通科が多く、なんとなく大学や専門学校に行って就職する人も多いので、高校の勉強もしっかりしつつ、
専門学校のように自分のやりたい仕事を体験するのは理にかなった教育方法。
◆新しい教育で注目!「N高」イベントが最先端!
去年の入学式は映画館でVRを使って開催!今年度は新型コロナウイルスの影響により、
完全オンライン化され生徒は全員自宅で入学式に参加しました。
◆新しい教育で注目!「N高」部活も最先端!生徒が
20万円を果たして何に使うのか・・・それは「株の運用」です。
N高には実際に株の運用をする「投資部」という部活があります。村上ファンドで有名な村上世彰氏を特別顧問に、株式を学んでいます。
部員は提供された20万円を元に、「東京証券取引所上場銘柄」の株を実際に運用します。
利益が出た場合、その利益額は部員のものになりますが、損失を出しても自身で補填する必要はありません。
株式投資を通じて、お金に対する恐怖心を持ってもらうこと、お金とは何か?を生徒に考えてもらうのが狙いです。
※未成年者が株式投資する場合、親権者もしくは未成年後見人の同意が必要など条件があります。
他にも、「起業部」という部活もあります。
起業するために必要な知識や姿勢を学ぶだけではなく、部の活動資金として年間最大1000万円を学校が用意し、実際に起業ができるように支援しています。
2020年3月には、現役のN高生と卒業生が会社を設立しました。
②山奥ニート
◆山奥ニートを始めたきっかけは被災地でのボランティア!そしてそれは一人のおじいさんの夢だったー。
山奥ニート第一号の石井さんが自宅でニート生活をしていた2011年、東日本大震災が起こります。
被災地の惨状を見た石井さんは、何かしたいという思いでボランティアに参加しました。
当時石井さんがNPOの人から聞いた話によると、来てくれるボランティアの中にはニートの人が多かったそうです。
普段部屋にこもっている人はいざという時すごいエネルギーがでる、そういう人のエネルギーが必要なんだと思ったそうです。
そんな時ニートや引きこもりを集めて過疎地で共同生活をさせる計画があることをネットで知りました。
「山奥ニート」・・・その始まりは山本さんという一人のおじいさんの夢から。
過疎化が進む自分の故郷にニートや引きこもりなど社会に居場所がない人を集め、共同生活をさせたいと考えていたのでした。山本さんの想いに共感した石井さんは移住を決意。
しかし、出会って3日後・・・山本さんはお亡くなりになりました。
今、山本さんの遺志を継いだ石井さんが現在まで「山奥ニート」の活動を続けています。
◆和歌山県の山奥で集団生活をする山奥ニート!昼間からBBQに川遊び!
一体どのような暮らしをしているのか?
現在(2020年7月現在)20代〜40代の定職に就いてない男女12人が共同生活を送っています。
特に前もって予定を立てることはせず、その日その日で何をするか考えて暮らしています。
漫画を読んだり、テレビを見たり各々が好きなことをして過ごします。
生活費は、食費・光熱費を含んでも1人月2万円程度。健康保険料や年金も納めています。
山奥ニートの活動を見て応援してくれる人からの支援物資や、期間限定の仕事で生活費は稼いでいます。
◆山奥ニートたちは暮らしやすくするために本名を使わない!
山奥ニート12人の関係性は、友達でもなく、家族でもない。例えるなら
そもそも他人に興味がない人が集まった山奥ニートは微妙な距離感を保つためあえて本名を使いません。
石井さんがつけた「山奥ネーム」で呼び合います。もちろんニートになった経緯など、お互いの過去は探らないそうです。
他にも、お皿は使ったらすぐ洗う、年に2回大掃除など暗黙の了解があります。
食事当番も、夕食はお腹が空いた人が全員分作る!という暗黙の了解が。
◆
山奥ニートたちが暮らしている集落は、5人の高齢者しか住んでおらず、全員が顔なじみです。
挨拶をするとすごく喜んでくれて、ニートとして肩身の狭い思いをして来た人も多い中、村の人にとって彼らは 大切な存在なのです。
石井さんたちも、受け入れてくれたお礼にと祭りの準備や力仕事は率先して手伝います。
落石があった時は、道にある石を退け、集落の人の車が崖の下に落ちた時は、警察や救急を待っている間に毛布を貸したりコーヒーを出したりしました。