中村倫也と巡る!アートで世界にメッセージを伝える“バンクシー”とは何者?
![]() | 【美術】 |
新聞社、雑誌社を経て、現在フリーで執筆、編集、翻訳業を行う。
主にアート、メディア、都市、公共性をテーマに扱う。
新聞社のロンドン支社に勤務当時、実際にバンクシーに会いインタビューを行う。2015年には、バンクシーがイギリスで行った
「ディズマランド(ディズニーランドへの皮肉)」へ実際訪れ取材。
◆謎のアーティストバンクシー!正体がバレずに活動できるのはなぜ?
その秘密に迫る!
3年前、自らの作品をオークション会場で細断し、一躍世界中で話題になったバンクシー!
その作品は約1億5000万円で落札され、2021年10月14日に再度オークションにかけられることに。
ついた値段は、29億円!(手数料込みの最終価格)
なぜ、バンクシーはここまで人を惹きつけるのか?
そして、なぜ正体がバレずに活動ができるのか?
▼バンクシーが人気になった理由の1つは・・・ 作品に込められたメッセージ性
2020年にアメリカで起きた白人警官が黒人男性を死亡させた事件直後に作品を公式インスタグラムで公開。
作品を通して『人種差別への抗議』を表明したのです。
また、自分のコメントも投稿し、珍しく作品について解説をしたのです。
「初めはこの問題について
黙って黒人の声を聞いておくべきだと思っていた。
でもそれでいいのか?
これは彼らの問題ではなく、自分の問題だ。
この人種差別問題は白人が作った社会システムの問題なんだ。」
※一部抜粋
バンクシーは作品を見た人が自由に解釈できるよう、通常は自分のメッセージを伝えませんが、
この作品が投稿された際には、異例の長いコメントが添えられていました。
これは「自分の作品の意図を正しく伝えたい」というバンクシーの思いが込められていると考えられます。
▼なぜ正体はバレない? 匿名で活動し続けられる理由
彼の正体を暴こうとするメディアの取材合戦は実際あります。
出身地がイギリス・ブリストルということまで分かっているバンクシー。
活動当初は今ほど徹底的に身を潜めておらず、ブリストルの住人や古い友人などバンクシーの正体を知る人はいます。しかしそれでも正体を隠し通して活動できる理由は、彼の正体をみんなで守ってきたから!
バンクシーの正体が明かされたら最後、彼の活動が終わってしまうかもしれないと思い、地元の市民は誰も正体を話そうとしないのです。
実際に、ブリストルの住民にインタビューを行ったところ・・・
「もし、正体を知っても私は秘密のままにしておく。他の人たちのためにもね。」
「誰にも言わない、絶対に。」
「正体がわからない方が興味深いと思うよ!匿名だからこそ、作品をより理解できるんだ。」
など、匿名であるからこそ、バンクシーの魅力が増していることがわかりました。
最後に、スタジオでステンシルアート(バンクシーのストリートでの描き方)に挑戦した有田バンクシーの作品!( ゚д゚)!
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