元日本代表サッカー選手・中田英寿先生の日本の伝統文化スペシャル!
元日本代表サッカー選手
現役引退後は、日本の文化を学ぶため日本全国1600か所以上を巡り様々な伝統文化を体験!
中田先生が日本の伝統文化の素晴らしさを伝える特別授業!
![]() | 【特別授業】 |
◆世界に誇れる「日本茶」の秘密
~3グラム5,400円!最高級のお茶はすべて“手”で作られていた~
日本三大銘茶のひとつ「狭山茶」の生産者・比留間嘉章さんの元へ。
比留間さんは手もみ茶の品評会などで、農林水産大臣賞を7度も受賞している、お茶作りの名人。
比留間嘉章さんが作るお茶の美味しさの秘訣には、匠の技である2つの工程にあります。
① 茶畑
最高級のお茶の茶畑は、普通のお茶の茶畑と違いがあります。
茶畑というとキレイに切り揃えられているイメージですが、
最高級のお茶の茶畑は、葉が伸ばし放題の「自然仕立て」と言う特別なお茶を作るための栽培方法で、
お茶の樹本来の力を生かし良質なお茶を作る秘訣があります。
「自然仕立て」の茶畑はモジャモジャの為、機械で摘むことができないので
その年育った新芽だけを丁寧に手摘みするのです。
② 手もみ
まずはホイロというガスで温めた台の上で蒸したお茶の葉の水分を飛ばしていきます。
お茶の葉をおよそ6時間かけて、1人でひたすら揉んでいきます。
お茶の葉を手に挟んで揉むことで徐々に細くなっていき、最終的にはつまようじの細さくらいになります。
手で揉むことで、葉っぱの細胞をあまり壊さずに乾燥する事ができ、穏やかな旨味と甘味が感じられる事ができるのです。
◆世界に誇れる「伝統工芸」の秘密
~石川県・九谷焼の絵付けは筆で手描きだった~
中田先生が大注目の九谷焼の絵付け師・見附正康さんの元へ。
見附さんの作品は、人間が手描きしたとは思えないほど繊細で華麗なデザインが特徴です。
花や鳥を描いた中国風の柄が主流だった九谷焼の赤絵に、
これまでになかった現代的なデザインを導入し海外で展覧会を開くほどの人気なのです。
見附さんが描く七宝みたいな模様(楕円)は米粒より小さく、
1日最低でも10時間以上は筆を持ち、このような細かい模様を組み合わせて美しい作品に仕上げているのです。
また、見附さんは作品を作るときにデザインのスケッチをしません!
頭の中にも下書きはなく、その時その時、描きながら変わっていくのです。
◆世界に誇れる「日本酒」の秘密
~厳選した米と木桶で伝統的な酒造り!でも斬新なパッケージでスタイリッシュに~
低迷していた蔵の改革を図り業界トップと呼ばれるまでに!
1852年創業の歴史ある酒蔵・秋田県の新政酒造さんへ。
日本酒作りの概念を変えるような新しい試みをたくさんやってきているのです。
① 日本酒作りの命「米」のこだわり
発酵しやすいように栽培された酒専用のお米がありますが、新政酒造さんは地元秋田のお米を使用しています。
地元のお米を使い、地元のお水を使い、その場所でしかできないものを作ろうとしているのです。
② 木桶での酒造り
普通はホーロータンクで作ることが多いというお酒ですが、新政酒造さんは木桶でのお酒造りにこだわっています。
古い木桶は木の中に入ってくるいろんな微生物の働きで濃厚な感じになるからです。
③ 斬新なパッケージ
中身が伝統的な作り方なので、外側まで地味ではなく、
音楽ジャケットのような感覚で作っておりスタイリッシュなものにしているそうです。
◆世界に誇れる「かつお節」の秘密~名人が作る最高級のかつお節“本枯れ節”~
農林水産省のかつお節の品評会でも2度の大賞を受賞!かつお節作り70年の老舗・西村浅盛商店さんへ。
かつお節作りの名人・西村協さんが作る最高級の本枯れ節の作り方をご紹介。
① 丁寧に茹でる
かつお節にするカツオは脂がのっていないカツオを使用します。それを切り分けたら茹でます。
温度は投入時70度~80度。低温で投入して、パッと沸騰させたあとは95度くらいで
2時間ほど丁寧に煮熟(しゃじゅく)していきます。
カツオの肉の中の細胞に旨味を閉じ込めるためにはその温度工程が一番と言われています。
② 骨抜き
骨抜き作業はかつお節作りで大事な工程です。丁寧に骨を抜かないと、いいかつお節にはなりません。
骨が残ってしまうと、身が縮んで骨が縮まず、かつお節になった時に飛び出してしまうのです。
③ 焙乾
焙乾とは燻して乾燥させる作業のことです。
燻して乾燥させることによって、煙の匂いをかつお節につけます。そうすることでと風味付けになります。
また、生臭みがマスキングされる効果もあるのです。
★荒節★
3週間ほど焙乾して出来上がるもの。
これを削り節にしてスーパーで販売されています。
★本枯れ節★
名人が作る本枯れ節というのは、カビをつけて旨味を出していくもの。
カビ付け作業は、表面を削って裸節と言われる節にして行います。
荒節と比べ、表面は滑らかに仕上げられており、そこにカビ菌を振ります。
これをカビ付け倉庫で約1ヶ月かけて発酵させます。
その後カビを取って天日干しをし、それを3回から4回繰り返して、完成に4カ月以上かかるのです。