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世界一受けたい授業

帰ってきた!3月1日(土)よる7時00分〜8時54分 放送

全世界で2億5000万部の大ベストセラー絵本 ピーターラビット誕生の秘密と愛される理由!

2020.03.14 公開

ピーターラビット研究の第一人者!
ビアトリクス・ポター資料館館長・大東文化大学英米文学科教授

【特別授業】
河野 芳英 先生

◆作者ビアトリクス・ポターは、「病気の子供を励ますため」に、『ピーターラビットのおはなし』を書いた!

ピーターラビットが生まれたのは、今から130年前。
作者のポターが27歳の時、ある子どもに手紙を送ったことに始まります。
その子は、ポターが教わった家庭教師の息子ノエル君5歳。
手足に急性麻痺が現れる病気ポリオに感染していました。
そこでポターは、ノエル君を励ますために、うさぎの冒険話を書いた絵手紙を送ることにしたのです。
主人公は、ポター自身が飼っていた「ピーター」、ピーターは実在するうさぎだったのです。
 

◆ピーターラビットシリーズの絵本に登場する動物たちは無表情で描かれている!

裕福な家庭に生まれたポターですが、厳しい母親は、細菌感染を恐れ、同じ年頃の友達と付き合うことを許さず、いつも一人ぼっちでした。
そこでポターは、内緒でハツカネズミやトカゲ、コウモリなどを部屋に持ち込んでは観察し、スケッチをしていました。
動物たちと暮らす日々から、よりリアルな動物像を重視するようになりました。
 

◆作者ビアトリクス・ポターは、子どもたちからのファンレターにキャラクターになりきって返事を書いていた!

ビアトリクス・ポターが実際にドリュー君という男の子に送った返事がコチラ!

「親愛なるドリュー君
ポターさんの本 好きだそうで、僕もうれしいです。
ポターさんは今、ブタとネズミの絵を描いています。
『うさぎを描くのはもう飽きた』なんて言っています。
でも、ブタの本の最後に 僕の絵も少し出てくるはずです。
                   きみの友達ピーター」

子どもの夢を壊さないようにしていました。
ポターが亡くなった後、手紙を持っている人を訪ねて集め、1500通程にものぼる手紙が出てきたそうです。
 

◆作者のビアトリクス・ポターが絵本で得た印税で買った土地が世界遺産になった!

ピーターラビットシリーズの舞台となったのは、産業革命の中心となったマンチェスターにほど近い湖水地方で、森と湖に囲まれた、工業都市に住む人々のリゾートとして開発するには、打ってつけの場所。
それに危機感を抱いたポターは、ピーターラビットが売れた印税で、湖水地方の土地を買い取りました。
1943年に77年の生涯を終えたビアトリクス・ポターは、こんな遺言を残しました。

「全ての土地を保護する団体『ナショナル・トラスト』に寄贈する」

その広さは4300エーカー、東京ドーム約370個分。
ポターが守りたかった、物語に登場する美しい景色は、1世紀以上経った今も保たれ、2017年には世界遺産にも登録されたのです。
 

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