東京展・神戸展・名古屋展は終了しました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

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くにくにコラム

Vol.9 展覧会、緊急レポート!

2016/03/22

3月19日(土)、いよいよ『俺たちの国芳 わたしの国貞』展が始まりました! 本日は会場の様子を少しだけご紹介しましょう。

エスカレーターを降りた正面に掲げられた展覧会のボード。エントランスはもうすぐです!

会場に入ってまず来場者を楽しませてくれるのは、村松亮太郎さんが主宰するクリエイティブチーム「NAKED(ネイキッド)」によるプロジェクション・マッピング。猫好きの国芳にちなんだ猫たちが、浮世絵の世界から飛び出してきて江戸と現代をつなぎます。

浮世絵展なのに、ポップな現代アートの展覧会に来たみたいです

内覧会では、展覧会の監修者・松嶋雅人先生が展覧会や作品について解説。「武者絵や戯画で人気を博した国芳の浮世絵は、義理人情に篤い江戸の男たちが熱く語り合ったはず。また国貞の役者絵や美人画は、女性がひとり静かに眺めて、次に出かける時のファッションや化粧の参考にしたのかもしれません」

野晒悟助のスカル模様のクールな着物について解説する松嶋先生

「浮世絵は江戸の人々が求めたエンターテインメントを凝縮したメディアである」という展覧会のコンセプトから、章立ても歌舞伎のタイトルに倣ってポップなものに。作品を大きく引き伸ばしたパネルが、会場の雰囲気を盛り上げます。

作品以外でも、展覧会を盛り上げる仕掛けがいっぱい

ミュージアムショップにはオリジナル商品がズラリ。本ホームページやツイッターのキャラクター「くにくに」のぬいぐるみも積み上げられていました! プロダクトになると作品の世界がどんどん身近になりますね~。

ボストン美術館の浮世絵は、作品が摺られた当時に限りなく近い色彩を残しているのが特徴です。そんな最高の保存状態を誇る国芳・国貞の作品を、170件(約350枚)と大量に出展するのは、1876年の開館以来初めてのこと。ボストン美術館のコレクションでしか観ることのできない作品もたくさんありますので、ぜひこの機会をお見逃しなく!

<プラスワン情報>
会場では、すぐに見分けやすいように、国芳作品を黒い額装で、国貞作品を茶色い額装で展示しています。額装を担当したのは、ボストン美術館のジョン・ロビー氏。日本に来ると必ず東急ハンズに寄り、額装に必要な刷毛やブラシを買って帰るのが楽しみなんだとか。アメリカでは見たこともない道具がたくさんあって、とても興味深いのだそうです。

額装担当のジョン・ロビー氏。ボストン美術館にて

木谷節子 プロフィール

アートライター。現在「婦人公論」「SODA」「Bunkamura magazine」などでアート情報を執筆。
アートムックの執筆のほか、最近では美術講座の講師もつとめる。

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