NNNドキュメント 3・11大震災シリーズ30「行くも地獄、戻るも地獄 〜倉澤治雄が見た原発ゴミ〜」が、『2012年度(第55回)日本ジャーナリスト会議(JCJ)賞』において、「JCJ賞」を受賞しました。
[番組内容]
「原発から出る核のゴミ≠どうやって処分するのか?」福島第1原発事故が浮き彫りにした課題のひとつだ。番組では、原子力に詳しい倉澤治雄日本テレビ解説主幹が米スリーマイル原発の高レベル廃棄物の行方など「核のゴミ」を追っていく。さらに、当初は地層の「研究施設」を作るだけのはずが、いつの間にか「最終処分場」が近くに来ることになったフランスの実例。これと同様に、研究施設という名目で誘致が行われた北海道幌延町の現状。そして取材斑は、モンゴルにも飛んだ…。見えてくるのは、これまで細かい点を先送りして、巨額の費用を投入してきた核燃料サイクルの危うい現状と、「産業のない僻地」にカネを使って、処分施設を持っていこうという処分地選定をめぐる相似形だった。
ナレーター :中里雅子 12/3/11放送
制作 :札幌テレビ、日本テレビ、中京テレビ *3社共同制作
[受賞理由]
原発から出る“核のゴミ”をどう処分するか。その実態を世界に問う。スリーマイル島原発の溶け落ちた核燃料は3000キロ離れた施設に33年間保管されている。気の遠くなる実態に、カメラが初めて入った。さらに浜岡原発や六ヶ所村再処理工場、北海道幌延町、フランス、モンゴルなどを多角的に取材。人類が核のゴミを制御・処分する技術を確立しないまま、原発を推進してきた現実を厳しく告発する。