NNNドキュメントで2013年5月12日に放送した「ニッポンの性教育 セックスをどこまで教えるか」のCTVローカル拡大版が第51回ギャラクシー賞の優秀賞を受賞しました。
この他、NNNドキュメントでは4作品が奨励賞を受賞しました。
[ 番組内容 ]
2012年春。山形県酒田市沖の離島・飛島から医師がいなくなった。人口240人の限界集落の島。後任は見つからず、行政が医師を派遣するのは週末だけ。海が時化る冬は派遣しない。住民の理解を得ないままテレビ電話での遠隔診療という体制での診療所再開だった。島民の不安の中、二人のベテラン看護師だけが残ったが、彼女たちに出来る医療行為は少ない。テレビ診療も休みとなった暮れから年明けにかけては、海が荒れ定期船は1週間欠航。こうした中、元旦に急患が発生した。急患に対応する酒田の病院の医師とも連絡がつかない。ヘリを要請するのは医師の判断。「これ以上、患者の様態を悪くできない…」看護師に重い負担がのしかかる。厳しい環境の中で、二人は懸命に島民の健康に向き合う。
ナレーター:中里雅子 2013/4/14放送 制作 :山形放送
[ 番組内容 ]
「どうやって赤ちゃんは生まれてくるの?」つい大人が逃げてしまいがちな子どもへの「性教育」。
現在、小中学校の性教育では「セックス」や「避妊」には触れない。
10年程前、一部の学校の性教育が過激だとして国会で問題になったからだ。
一方で、子ども達を襲う性情報の氾濫。放ってはおけないと自力で性教育を始めた母親たちのグループがある。
「お父さんとお母さんが愛し合って赤ちゃんは生まれてくる」そんな生命の成り立ちを正しく知ることで、自分の命や他人の命を大切に、というのがその願いだ。
さらに、学校で産婦人科医などの専門家の授業を積極的に行い、未成年の人工妊娠中絶率を大幅に下げた自治体も…。
どこまで教えていいのか、どうやって教えるのか、大人たちの苦悩を追った。
ナレーター:毬谷 友子 2013/5/12放送 制作:中京テレビ
[ 番組内容 ]
山で暮らす夫婦と、それを支える家族の23年間の記録。過去の放送でも多くの反響があり、5年前には第4回放送文化大賞グランプリを受賞した「ふたりの桃源郷」の最終章だ。夫婦が暮らした桃源郷は、電気も水道も通っていない不便な山。「食べていくだけのものは自分で作る」と、戦後間もない頃に夫婦で切り開いた土地だ。一度は大阪に出るが還暦を過ぎてまた山へ戻り、余生を送った。夫は山への思いを最期まで貫き、妻は静かに老いていく。寄り添い続けた娘夫婦は、親との残された時間を大切にした。夫婦とは、家族とは、生きるとは―。山で暮らす夫婦と支える家族の姿は問いかける。現代社会に生きる私たちが忘れかけている大切なことを…。
ナレーター:柳生 博 2013/6/16放送 制作:山口放送
[ 番組内容 ]
爆発した原発の廃炉は、通常の廃炉より格段に難しい。今も福島第一では溶けた核燃料がどうなっているか全く分からない。しかも廃炉にあたるのは3次、4次、5次下請けなどの原発関連の作業経験が少ない人が多い。被曝線量がオーバーすると働けなくなり、また新たな人が補填される。これでは想定の30〜40年で廃炉を完了できるとは思えない。核大国・旧ソ連がチェルノブイリ収束の為に取った対応と比較して、今の日本はどうなのか?一番の違いは姿勢だ。チェルノブイリには廃炉・除染の作業員を養成する訓練センターが作られた。廃炉に手練れを、という戦略だ。日本は今の形のままでいいのか?福島とチェルノブイリの大きな違いをつまびらかにし、日本が取るべき正しい道筋を探りたい。
ナレーター:あおい洋一郎 2013/10/27放送 制作:日本テレビ
[ 番組内容 ]
2013年1月、大島渚監督が逝った。「大島渚は不器用で、反国家むきだしにして体を張って
闘っていた」そんな大島の魂がこめられたドキュメンタリーが、日本テレビに遺されている。
『忘れられた皇軍』(1963年放送) 日本軍属として戦傷を負い、戦後、韓国籍となった
旧日本軍の兵士たち。片腕と両眼を失った白衣の傷痍軍人が何の補償も受けられぬまま、
街頭で募金を集める…大島は一体何を訴えようとしたのか?
当時の制作スタッフや妻・小山明子の証言からひもとき、テレビと映画2つのフィールドで
活躍する是枝裕和監督や同時代を生きたジャーナリスト田原総一朗と共に考える。
50年を経た今、大島の映像は少しも古びることなく、見る者を激しく揺さぶる。
テレビを考え抜いた映画監督、大島の遺言とは?
ナレーター:永田 亮子 2014/1/12放送 制作:日本テレビ