《音楽を奏でる人々》
1626年、油彩・板、634 x 476 mm
アムステルダム国立美術館/©Collection Rijksmuseum, Amsterdam
1626年の年記をもつ《音楽を奏でる人々》は、レンブラントの最も早い時期に制作された傑作のひとつです。左上方から差し込む光に照らされる部屋の中央には、豪華な衣装を纏った若い女が椅子に腰を掛けています。彼女は膝に楽譜を載せ、右手で指揮をするかのように音楽の調子をとっており、その指揮に従って、トルコ風な絹の長衣をまといターバンを被った男がヴィオラ・ダ・ガンバを弾き、奥の高いところでは若い男がハープを弾いています。一見、風俗場面にも見えるこの作品の主題については現在も議論が交わされていますが、この絵画はレンブラントが最初に光の描写を意識したとして重要な作品です。この作品に見られる質感の描き分け、また、光の表現はその後のレンブラントにとって重要なテーマとなりました。