《病人たちを癒すキリスト(百グルデン版画)》
1648年頃、エッチング・ドライポイント・エングレーヴィング、278 x 388 mm
国立西洋美術館
レンブラントの版画を代表するものとして、古くから「百グルデン版画」として知られてきた作品です。この版画にはふたつのステートがあります。構図自体は最初のステートで完成され、第2ステートでは、ただ背景に僅かの影が加えられ、また、画面右端に描かれるロバの首の部分にハッチングが施されたに過ぎません。しかし、この版画には多くの関連素描が残されており、レンブラントは充分に構想を練った上で構図を完成させたことが推測されます。本展には、それぞれ和紙と西洋紙に刷られた第2ステートの2点が出品されます。